②箱根とアート 

素敵な美術館に囲まれた箱根

 

自然の美しさと東京へのアクセスのよさに惹かれて箱根に居を構えたのですが、実際に暮らしてみて、箱根のもうひとつの魅力に気がつきました。それは素敵な美術館に囲まれていること。以来、箱根の美術館巡りが私の日常の1ページとして加わりました。

子どもたちが小さいときにしょっちゅうお訪ねしたのは、箱根の山々が望める彫刻の森美術館でした。こちらは国内ではじめての野外美術館であり、近・現代を代表する彫刻家の名作が広大な敷地に常設展示されています。ロダン、ブールデル、ミロ、そしてヘンリー・ムーア。

またピカソの陶芸作品を中心に、絵画や版画、彫刻などが展示されたピカソ館も見逃せません。ムーアは「彫刻の置かれる背景として空以上にふさわしいものはない」と語ったそうですが、その意味するところが、この美術館に身をおくとわかるような気がします。子供連れでも気後れすることなく、親子ともども楽しめるというのも嬉しいところです。

焼き物に興味があるのなら、箱根美術館がお勧めです。日本の古陶磁、常滑焼・瀬戸焼・越前焼・信楽焼・丹波焼・備前焼などの「六古窯」を中心に、素晴らしい作品が常設展示されています。

 

心を豊かにする美術館で至福のひとときを

 

モネ、ゴッホ、ルノワール、セザンヌ、シャガール、ピカソなど、日本屈指の西洋絵画のコレクションが揃っているのはポーラ美術館。先日、企画展を見に行き、日常の空間が画家に着想を与え、突き動かす力動を感じてきました。

そして私がもっとも身近に感じているのが、仙石原にある箱根ラリック美術館です。ラリックはアール・ヌーヴォーからアール・デコへと変わる時代、ガラス工芸を芸術まで高めた芸術家。もともと私はラリックの作品が大好きということもあり、2005年のオープン以来、頻繁に通っています。

そこにはまさしく芸術家のイマジネーションから紡ぎだされた光溢れるガラスの美の世界が広がっています。すぐに帰るのが惜しいようなときには、施設内のレストラン「LYS(リス)」でランチをいただくことも。3面がガラス張りのこのレストランで、ラリックの余韻を味わいながら1杯のシャンパンをいただくのも至福の時間です。

心の重力を解き放ち、憂いを押し流し、生きる喜びを倍加させ、静かに確実に精神をリフレッシュさせてくれる力のあるアートを訪ねに、箱根にいらっしゃいませんか。

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はま みえ

1943 年東京生まれ。60 年東宝よりデビュー。67 年映画「007は二度死ぬ」。75 年フジテレビ「小川宏ショー」で司会、80 年毎日放送「いい朝8時」で八木治郎氏と司会。01 年より文化放送ラジオ「浜美枝のいつかあなたと」日曜10:30 ~ 11:00 出演中。農林水産省などの各審議会委員として「農・食・文化の継承」について積極的な活動を展開中。10 年4月近畿大学総合社会学部客員教授就任。著書に『凛として、箱根暮らし』(主婦の友社)他多数。「箱根やまぼうし」のイベントの詳細はhttp://www.mies-living.jp をご覧ください。浜美枝さんのブログhttp://blog.hamamie.jp。


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