遊びをせんとや生まれけむⅡ

文=中村敦夫

「戦場の散歩」と「晩友」

年齢を重ねるということは 予測がつかない 時間帯に入ること

 

 

私は最近、二つのお気に入りのフ レーズを撒きちらしている。
 
一つは私の造語、「戦場の散歩」 である。人間は年齢を重ねると、あちこちの部品が劣化する。それだけならいいが、突如怪我や病魔に襲われたり、予告なしにあの世へ招待されることもある。

先日、小学校の同級生とゴルフをやったら、私を除く三人が前立腺ガンの治療中だった。ここ二ヶ月のうちに、親しくしていた時代劇のプロデューサーが、二人も逝去した。

こういうことは、年々増えていくだろうし、避けることもできない。 つまり、年をとるということは、「戦場を散歩している」ようなものなのだ。いつ、どこから弾が飛んで来るのか、誰に当たるのか、予測がつかない時間帯に入る。

しかしながら、今のところ、私の新しい造語に感心してくれた人は多くない。自分の寿命を、そんな風に表現して欲しくないのかも知れない。私自身は、いよいよ弾に当たった時、この言葉で気分がすっきりするように思えるのだが……。

(‥‥‥続きは、Vol.33をご覧ください)

なかむら あつお

元参議院議員、俳優、作 家、脚本家。1940年東京 生まれ。東京外国語大学 在学中に演劇に興味を持 ち、大学を中退、劇団俳優 座に入る。65年にはEWC 奨学生演劇部門試験に合 格、ハワイ大学に留学し、アメリカ社会の研究を する機会を得る。72年に出演したテレビドラマ「木 枯し紋次郎」が空前のブームになりその後数多く のドラマで主演を務める。84年にはテレビ「地球 発22時」でキャスターを務める。現在、日本ペンク ラブ理事、環境委員を務める。著作に『チェンマイ の首』『ジャカルタの目』『マニラの鼻』『ごみを喰 う男』『暴風地帯』『簡素なる国』など。

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