風紋

太宰治の短篇小説『メリイクリスマス』の主人子シズエ子ちゃんのモデルとして知られる林 聖子さん。出版社勤務などを経て1961 年に〈風紋〉1 号店をオープンした。現在の店は3 号店になる。開店当初から出版関係者や作家が通い続け、いわゆる新宿〝文壇バー〟の先駆けとなった。特に60 年代、70 年代には画家、俳優、詩人、建築家、デザイナーなど多くの芸術家たちが集り、銀座とはまた趣きの異なる文化の花が開いた。井伏鱒二、檀一雄、井上光晴、庄野潤三、色川武大、田村隆一、浦山桐郎、勅使河原宏、石堂淑朗、中上健次などなど。店には中上と自筆サインのある中上健次のキープボトルがまだ残されている。味わいのある作家たちの多彩なエピソードが詰まったバーだ。今年86 歳の聖子さんは息子・卓さんとともに現在も店を切り盛りしている。文壇バーときくと雰囲気も値段も敷居が高そうだが、チャージが1,500 円で、水割りやビールは500 円と安心して飲むことができる。作家の話、当時の新宿の話しなど聖子さんの話を聞くためだけでも訪れる価値のある店だろう。

〔住〕新宿区新宿5-15-2 池与ビル地階 
〔問〕03-3354-6696
〔営〕18:30 ~深夜0:00
〔休〕日曜・祝日


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