小料理 奈可川

おそらくは神田あたりの生まれのチャキチャキの江戸っ子かとお見受けしたが、実は京都生まれだという女将の中川久仁子さんいわく、〈奈可川〉は、池波正太郎の小説などに登場する〝 小こてい 体な〟店という形容が、しっくりくるんじゃないのかしらと。開店翌日から訪れた小林秀雄、編集者と訪れビールは常温を好んだ永井龍男、着流し姿の立原正秋、袴姿で来ていた五味康祐など、多くの文士たちが日常的に通った店である。板場には主人の晃也さんと息子の力弥さんが立つ。入口や壁に貼られたメニュー のイラストや、小鉢や湯呑は娘の弥生さんの作品。家族のもてなしが文士たちの心をなごませたのかもしれない。

夏の新子に目がなかったという小林秀雄がやはり好物の こちの薄造りと小柱かき揚げを作ってもらった。季節の素 材を使った料理がこの店の味わいだが、ビーフシチュー やコロッケといった洋食も人気だ。玉子焼も名物で、土産 (1,500円、1/2は750円)に持ち帰る人も多い。

〔住〕鎌倉市小町2-8-9秋山ビル1F 〔問〕0467-25-3423 〔営〕昼12:00~14:00 夜17:00~20:30 〔休〕月曜(祝日の場合営業、翌火曜休み)


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