舞台『大人のけんかが終わるまで』の俳優たち

演劇ファンにとって、日本初演となる芝居の観客になれるのは幸せである。
この7月に日比谷・シアタークリエでその機会が訪れる。
フランスの劇作家ヤスミナ・レザの戯曲『大人のけんかが終わるまで』の日本初上演。演出は戯曲を深く読み込み立体化する手腕に定評がある上村聡史。上演台本は演出家、俳優、劇作家として活躍する岩松了が手がける。
出演者は鈴木京香、板谷由夏、麻実れいの3女優に加えて北村有起哉、藤井隆というそれぞれ異なる色彩を放つ日本初演にふさわしい顔触れ。
今回がまったくの初共演だという3女優に集まってもらった。
顔を合わせるのはこの日が初めてだという女優たちは、共演が楽しみとすでに和気藹々。
そして、上演台本も出来上がっていない段階ではあるが
それぞれに、上村演出による本作品への出演に胸を躍らせているようだ。
女優たちは演劇ファン以上に、日本初演舞台に心をときめかせている。3人の女優がいかに華やかに共鳴しあうのか、目撃者になる幸せを味わいたい。

文=二見屋良樹 撮影=言美歩


すずき きょうか  舞台出演作に『巌流島』(作:三谷幸喜、演出:山田和也)、『カ ノン』(作・演出:野田秀樹)、『たいこどんどん』(作:井上ひさし、 演出:蜷川幸雄)、『声』(作:ジャン・コクトー 、演出:三谷幸喜)、 『鼬』(作:真船豊、演出:長塚圭史)、『家族の基礎~大道寺家 の人々~』(作・演出:倉持裕)、『危険な関係』(作:クリストファー・ ハンプトン、演出:リチャード・トワイマン)など。4月より木曜ドラマ「未 解決の女 警視庁文書捜査官」がテレビ朝日系にて放送。 ヘア&メイク:板倉タクマ(nude.)スタイリング:藤井享子 衣裳協力:洋服(レ・コパン/サン・フレール)、ジュエリー(アーティザンク チュール日本橋高島屋店)

いたや ゆか  映画『avec mon mari』『運命じゃない人』『 サッド ヴァ ケイション 』『 ガール』、ドラマ「ホタルノヒカリ」「八日目 の 蝉」「 ファースト・クラス」「医師たちの恋愛事情」「女の中 にいる他人」「セシルのもくろみ 」など多数の映像作品に出 演。8月31日には映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』が 公開。「NEWS ZERO」ではキャスターも務めている。本年 『PHOTOGRAPH 51』(4/6~4/22、東京芸術劇場シア ターウエスト)で初舞台を踏む。 ヘア&メイク:林カツヨシ スタイリング:古田ひろひこ(chelseafilms) 衣裳協力:L’EQUIPE(レキップ

あさみ れい  宝塚歌劇団で雪組男役トップスターとして活躍し、退団後は 現代を代表する舞台女優として 数々の話題作に出演。受賞 作品だけでも『ハムレット』『 リトル・ナイト・ミュージック 』『二十 世紀』『 グリークス』『桜 の園』『AOI/KOMACHI』『黒蜥 蜴』『冬のライオン』『 おそるべき親たち』などなど多数の代表 作がある。上村聡史演出『炎 アンサンディ』の再演と『8月 の家族たち』で菊田一夫演劇賞大賞を受賞。2006年紫 綬褒章受章。 ヘア&メイク:国府田圭

日本初演舞台での初共演に 心ときめかせる 華やかな女優たち

 

フランスの劇作家ヤスミナ・レザのシ ニカルコメディ『大人のけんかが終わる まで』の日本初演が、この7月に日比谷・ シアタークリエで幕を開ける。ヤスミナ・レザといえば、『大人は、かく戦えり』や『ART』などが、日本でも芝居通好みの俳優陣によって上演され好評を博しただけに、今回の舞台も大いに期待が高まる。

その、気になる俳優の顔触れは、長年不倫関係にあるアンドレアとボリスに鈴木京香と北村有起哉、ボリスの妻の友人フランソワーズと内縁の夫エリックに板谷由夏と藤井隆、エリックの母イヴォンヌに麻実れい、と新しい演劇シーンの誕生を予感させるキャスティング。上演台本を手がけるのは演劇、映像と多才に活躍する岩松了、演出を手がけるのは気鋭の演出家として注目される上村聡史で、 麻実れいと組んだ『炎 アンサンディ』が 思い浮かぶ。初演で、上村は読売演劇大賞最優秀演出家賞、文化庁芸術祭大賞を、再演では麻実が菊田一夫演劇賞大賞をそれぞれ受賞している。

「またご一緒したいという思いがあって、出演を決めました。上村さんは戯曲の読み方が深く、役者を愛してくださっていて役者が上村さんの注文に応えるのを絶対に諦めないで待っていてくださる。そして戯曲を見事に立体的に構築させていく。上村さんが創る空気感の中で、イヴォンヌとして生きていかれたら」と、果敢に演技に挑戦し続け現代を代表する舞台女優として演劇史に名を刻む麻 実は演出家に絶大な信頼を寄せる。

「役者として新たなステージに向かうためにも挑戦すべきではないか」と女優19年目にして舞台へ立つことを決めた板谷由夏。「舞台って、まったくわからなくて、先入観すらないんです。今回のフランソワーズという役を通して言うなら、 登場人物たちを振り回せたら面白いだろうなと思いますが、今は役を考えるというより、すばらしい演出家、役者さんたちがそろったこの座組に入れていただいたというのが、私にはスペシャルなことなんです。2018年はトライの年になると、出演を決めたときから思っていましたが、いよいよそのときが来たのだと身震いする思いです」と、姿勢を正す。

以前ニューヨークでヤスミナ・レザの 舞台を観て、その作品が日本で初演されたときに、「演ってみたかったな」と思ったという鈴木京香。今回のオファーに 「ヤスミナ・レザ! 嬉しい」と感じたものの、スケジュールのことが一瞬頭をかすめた。だが、「演るべきだった」という後悔だけはしたくないと出演を決め、作品を観るためにドイツに飛んだ。

(‥‥‥続きはVol.35をご覧ください)

舞台『大人のけんかが終わるまで』

東京・日比谷シアタークリエにて7月14日~29日
※プレビュー公演は6月30日~7月1日 北千住シアター1010

作:ヤスミナ・レザ(原題:Bella Figura)
翻訳:岩切正一郎 上演台本:岩松了
演出:上村聡史
出演:鈴木京香、北村有起哉、板谷由夏、藤井隆、麻実れい
料金(税込・全席指定):9,000円

〔住〕千代田区有楽町1-2-1 〔問〕03-3201-7777東宝テレザーブ(9:30~17:30)


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