『望星』第2回「食の思い出エッセイ」作品募集中!

東海教育研究所が発行する月刊誌『望星』では、「私の思い出。あの日あの味」と題するエッセイを募集中。選考委員長は、本誌コモレバの「トーキョー・アート・パラダイス」をご執筆中の太田治子さん。

─太田治子さんからのメッセージ─

「あの日あの味」という言葉が、大好きです。最初からひとつの言葉のように、優しくつながって胸に響いてきます。
「あの日」があったからこそ、「あの味」が忘れられないという当たり前のことに、はたと教えられた気がします。確かにそうだったのだわ、と、この言葉からなつかしい思い出がよみがえってくるのでした。

昭和29年の初夏、幼い私は母と二人、山手線の恵比寿駅のガード下から程近い雨漏りのするバラックの二階の一間に引っ越してきました。上京して、まもない頃のことでした。母の仕事はおいそれとみつからず、朝晩ごはんにお醤油をかけて食べるだけの毎日が続きました。ついにお米を買うお金もなくなったある日の夕暮れ、母とガード下の市場のあたりをとぼとぼと歩いていました。ふと、市場のゴミ箱の横に、じゃが芋がひとつ転がっているのに気が付いたのです。

「ゴミ箱の傍に落ちているのだから、これをいただいても泥棒にならないわね」
母の言葉に、夢中でうなずきました。

その晩、母娘二人で食べた茹でたてのじゃが芋は、夢のようにおいしく思われました。今でもあつあつのじゃが芋を口にするたびに、あの日のことを思い出します。私のもっとも大切な思い出です。

心の中に生き続けるかけがえのない思い出を、「あの日あの味」のエッセイを通して教えていただけたら、どんなに幸せでしょう。

応募締切:2018年1月31日(消印有効)  1800字以内

応募先:〒160-0023 新宿区西新宿7-4-3 枡本ビル7階

問い合わせ:☎03-3227-3700 FAX :03-3227-3701 info@tokaiedu.co.jp/http://www.anohi-anoaji.net

発表:『望星』2018年7月号(6月15日発売)誌上。2018年に単行本として出版予定

審査委員:太田治子(作家)、島津菜津(ノンフィクション作家)、水島久光(メディア社会学者、東海大学文学部教授)、三輪太郎(作家、東海大学文学部准教授)


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