町田啓太の千歳船橋名優が暮らした町を訪ねて

小田急小田原線の各駅停車で新宿から20分余り、千歳船橋の駅に降り立った。
この町は俳優、森繁久彌さんが私邸を構えた町として知られており、「森繁通り」と世田谷区より正式に命名された通りがある。
駅の改札を出ると、ご遺族から区に寄贈されたという森繁さんの舞台の代表作『屋根の上のヴァイオリン弾き』のテヴィエ像が迎えてくれる。
〝ちとふな〞と住民たちからは愛称され、昭和の名優が暮したこの町の散歩人は、劇団EXILEメンバーで新進気鋭の俳優、町田啓太さん。
まずは、名優に挨拶をと、テヴィエ像の前での待ち合わせと相成った。

まちだ けいた 劇団EXILEメンバー。1990年群馬県生まれ。中学卒業後、パイロットを目指し、石川県の高校に進学、在学中にダンスと出合い、教員免許を取得してダンスを教えたいと考え、日本体育大学へ進学。大学ではダンスサークルに所属し活動をしていたころ、プロダンサーに声をかけられる。2010年第三回劇団EXILEオーディションに合格。「いろんなことにチャレンジするのが好きで、そこでいろんな役柄、俳優の方々に出会えるのが楽しいです。「花子とアン」で多くの方々に顔を覚えていただけるようになり、俳優としての自覚が意識的に出るようになったような気がします」という俳優・町田啓太は、今演じる楽しさ、苦しさを同時に感じている段階だ。だからこそ、自分自身が満足感を得られるように、俳優という職業に正面から向き合っているのだろう。

去る8月に最終回を迎えたNHKドラマ10「美女と男子」は、20話連続という最近のドラマでは珍しい長丁場で、虚実からめての芸能界のバックステージドラマが軽快なテンポで描かれ、飽きさせることがなかった。

主演は仲間由紀恵さんで、その相手役を務めたのが、劇団EXILEメンバーで俳優の町田啓太さんだ。町田さんが演じたのは、スカウトされ、俳優道を歩くことになる若者。エキストラ、バラエティ番組の再現ドラマ、戦隊ヒーローなどを経て、ついには映画の主役をはり、レッドカーペットを歩くまでに俳優としての成長をとげていく。

「ドラマのなかで演じた、時代劇のエキストラ、戦隊ヒーローなどいろんな役柄を通じて、俳優としての経験、ステップを擬似的に積むことができ、多くのことを学ばせていただきました。俳優としての僕の財産になる役をいただけて幸せでした」と、まだ町田さんのなかには役の〝向坂遼〟が存在しているようだ。
(2015年10月1日号 Vol.25)より
photograph by Tadashi Okakura


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