小津安二郎ら巨匠たちの…『銀幕を舞うコトバたち』

米谷紳之介著



心に残るセリフ、憶えておきたくなるセリフに出合える映画たち


本誌「コモレバ?」で、小津安二郎監督特集(25号)、小林正樹監督特集(29号)、倍賞千恵子特集(32号)、映画『男はつらいよ』特集(41号)の原稿を執筆していた米谷紳之介さんが昨年12月12日に新刊『銀幕を舞うコトバたち』を上梓した。松竹が運営するポータルサイト「松竹シネマクラシック」に米谷さんが2015年から連載している中から46本のコラムを選び加筆修正を行ったものである。本書は全四章で構成されているが、『東京物語』『晩春』の小津安二郎監督、『拝啓天皇陛下様』『砂の器』の野村芳太郎監督には、それぞれ一章が当てられている。これは単純に贔屓の監督だからだ、と著者は言う。

野村監督の『拝啓天皇陛下様』は著者が昭和38年に初めて映画館で観た映画であり、また昭和38年は12月12日に還暦を迎えたその日に小津安二郎が鬼籍に入った年でもあった。昭和38年は著者と映画との関りにおいて特別な年であり、この本が12月12日に出版されることにも大きな意味があった。本書には松竹映画47作品の中から拾い上げた50の気になるセリフを手がかりに映画のあふれる魅力が語られている。

たった一行のセリフから映画の記憶が甦ってくることも少なくない。そしてきっともう一度その映画を観たくなるに違いない。第四章には「松竹映画の巨人」として「コモレバ?」で紹介された小津監督、小林監督、倍賞千恵子、渥美清の原稿が掲載されている。


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