高橋一生がついに野田秀樹の舞台に初登場

NODA・MAP第24回公演
作・演出 野田秀樹

フェイクスピア


 2020年の舞台『天保十二年のシェイクスピア』(作:井上ひさし、演出:藤田俊太郎)で、菊田一夫演劇賞を受賞した高橋一生。映画やテレビドラマなど映像作品での印象が強いかもしれないが、以前より舞台にも意欲的に出演し、大きな足跡を遺している。初めて高橋一生の舞台を観たのは1998年の帝国劇場、蜷川幸雄演出の『にごり江』だった。17歳の高橋は「たけくらべ」の信如を演じていた。その後も2008年の『から騒ぎ』、12年の『4four』(文化庁芸術祭演劇部門新人賞受賞)、16年の『元禄港歌~千年の恋の森~』などで見せた、芝居という虚構の中でのさまざまな高橋一生が今も記憶にしっかりと刻み込まれている。そして、今回ついにNODA・MAP初登場、野田秀樹作品の虚構の中に身を置くことになった。タイトルは『フェイクスピア』。

 シェイクスピアと、〝にせもの〟や〝まやかし〟を意味するフェイクとを合体させたタイトルであることは容易に想像でき、野田らしいウィットに富んだ言葉遊びの世界をイメージさせられるが、野田のどんな発想が〝シェイクスピア〟と〝フェイク〟とを合体させることになったのかは想像に難い。劇作という仕事に携わり「コトバ」を生業とし、シェイクスピアとの関連性で言えば、『野田秀樹の十二夜』『野田秀樹のから騒ぎ』『野田秀樹の真夏の夜の夢』などシェイクスピアの作品をモチーフにした数々の戯曲を手がけてきた野田が、SNSから現実世界にまで「フェイクなコトバ」が蔓延る時代に、「コトバ」というものに正面から向き合ってみようという思いは、野田自身のコメントなどから読み取ることはできそうだ。古くから日本の北東北に存在する巫女職で、霊を自らの身体に招き入れ、憑依させ、死者に代わってその意思を語る秘術〝口寄せ〟の使い手とされるイタコが鍵を握るとされるこの物語、フェイクとシェイクスピアがどのように絡み合い、野田がどんな仕掛けを仕組んでいるのか興味津々ではないか。

 野田の仕掛けるフェイクを操る俳優たちも、高橋一生はじめ、一癖も二癖もある演劇ファンたちが思わずニンマリとする布陣となった。ストレートプレイからミュージカルまで、オールマイティに舞台を遊ぶ川平慈英。なんと12年ぶりの舞台出演で、野田作品には94年の『虎-野田秀樹の国姓爺合戦-』以来2回目の出演となる伊原剛志。舞台のみならず映像でも引っ張りだこのNODA・MAP常連の村岡希美。AKB48での〝センター〟としての活躍を経て、今や女優として映画『旅のおわり世界のはじまり』、舞台『太陽2068』などで記憶に刻まれる確かな存在を見せ、本作が野田作品初参加の前田敦子。さらに『虎-野田秀樹の国姓爺合戦-』以来27年ぶり、野田作品2度目の出演で、この人が出るだけで何か面白いことが起きそうな期待をさせる現代の舞台に欠かせない白石加代子。そして6年ぶりにして8度目の野田作品出演を誇る、読売演劇大賞で大賞・最優秀男優賞を受賞した『Le Pere 父』の演技も記憶に新しい、今や演劇界の重鎮といった風情の橋爪功。白石と橋爪が揃う舞台、というだけでも演劇ファン垂涎の舞台と言える。

 本稽古に先駆け開催されるワークショップは、野田の新作構想の重要な現場だと言われているが、「野田さんのワークショップで、キャストの皆さんと少年少女のように壮大な〝ごっこ遊び〟をしていました。とても楽しい時間で、その感覚がきっと作品に昇華されると確信しています」との高橋一生のコメントは、おそらくこの芝居に関わるすべての人共通の思いだろう。

出演:高橋一生/川平慈英 伊原剛志 前田敦子 村岡希美/白石加代子 野田秀樹 橋爪功

東京公演
〔公演日程〕5月24日(月)~7月11日(日)
〔会場〕東京芸術劇場プレイハウス(豊島区西池袋1-8-1)
〔料金(全席指定・税込)〕S席12,000円 A席8,500円 サイドシート5,700円
※25歳以下の方は、サイドシート3,000円でご購入いただけます。
〔問〕NODA・MAP03-6802-6681 https://www.nodamap.com


大阪公演
〔公演日程〕7月15日(木)~7月25日(日)
〔会場〕新歌舞伎座(大阪市天王寺区上本町6-5-13)
〔料金(全席指定・税込)〕S席12,000円 A席8,000円 サイドシート5,700円
※25歳以下の方は、サイドシート3,000円でご購入いただけます。
〔問〕NODA・MAP03-6802-6681  https://www.nodamap.com
キョードーインフォメーション0570-200-888 http://www.kyodo-osaka.co.jp

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