ドラマ「やすらぎの刻~道」の俳優たち

2017年に半年間連続で放送されたドラマ「やすらぎの郷」は、シニア世代が抱えるさまざまな事柄をテーマに据えた倉本聰の脚本といい、昭和を代表する銀幕の大女優、名優たちの見応えのある共演といい、さらには、毎週月曜から金曜のお昼の時間帯放送の帯ドラマ形式といい、大人に向けた上質な人間喜劇として、シニア世代のみならず幅広い年齢層から支持され番組終了後には〝やすらぎロス〟という言葉が生まれるほど話題をさらった。

そして、この春、新たな趣向をこらして「やすらぎの刻~道」として帰ってくる。

今回は4月8日から一年間連続放送である。

石坂浩二、浅丘ルリ子、加賀まりこらおなじみのメンバーに新たな住人が加わり、「やすらぎの郷」のその後が描かれると同時に石坂演じる脚本家によるシナリオ「道」が映像化される、という構造になっている。

2年ぶりの再会とは思えない息の合った石坂、浅丘、加賀の3人に 現場の同志として新ドラマに寄せる思いを語ってもらった。

文=二見屋良樹 撮影=福山楡青

いしざか こうじ

俳優。NHK大河ドラマ「天と地と」をはじめ、多数のテレビドラマに出演。近年では「相棒」シリーズの Season11から、映画版も含めてレギュ ラー出演中。倉本聰作品では「颱風とざくろ」「2丁目3番地」「歸國」などに出演している。

あさおか るりこ

女優。倉本聰脚本のテレビドラマには 「2丁目3番地」「3丁目4番地」「秋のシナリオ」「川、いつか海へ」などに 出演。12月27日公開のシリーズ 50作目となる新作『男はつらいよ』に、過去4作同様リリー 役で出演する。

かが まりこ

女優。1964年公開の主演映画『月曜日のユカ』の脚本は倉本聰が手がけた(斎藤耕一との共同脚本)。ドラマでは「あひるの学校」「拝啓、父上様」などの倉本作品に出演。近年のドラマ出演に「僕とシッポと神楽坂」がある。衣装協力:YUKI TORII

「前略おふくろ様」「北の国から」をはじめテレビ史に刻まれる多くの脚本を手がけ、テレビドラマの黄金期を支えた脚本家・倉本聰が、テレビに愛を込 めて執筆したドラマ「やすらぎの郷」は、世代を超えた幅広い年齢層に支持されただけでなく、多くの俳優たちが1シーン、1カットだけでも出演を望んだ作品としても話題をよんだ。実際、1シーンだけの出演という俳優も多かった。「やすらぎの郷」というドラマには、それだけ俳優たちを惹きつける魅力があったのだ。ドラマ製作にかかわるすべての人々の、テレビへの愛が込められた作品であったからに違いない。最終回のエンディングロール に、俳優だけでなく、すべてのスタッフの名前が流されたとき、〝テレビ人〟 たちの誇りと愛情を感じさせられた。
 
 この春「やすらぎの刻~道」としてドラマがお茶の間に帰ってくる。1年間の連続放送と、さらなる長丁場となる。ドラマには〝二重構造〟なる新たなしかけが用意されている。
 
 まずは、テレビと真剣に向き合い、全盛期を支えたテレビ人たちだけが入居を許される老人ホーム「やすらぎの郷」のその後の物語。石坂浩二、浅丘ルリ子、加賀まりこはじめ、おなじみの愛すべき住人に加え、新たな住人として、いしだあゆみ、大空眞弓、松原智恵子ら、やはり昭和のテレビを彩った俳優たちが参加する。施設のコンシェルジュとして板谷由夏も新加入。

「浅丘さん、石坂さんと再びご一緒できる現場は、気心が知れているのでやはり気が楽です。新しい入居者の方たちとは、まだ全員はお会いしていないんですよ」(加賀)、「前回感激したの はおよそ30年ぶりに石坂さんと共演できたことでした。今回またみなさんとご一緒できるのは嬉しいんですが、一年でしょう、何とか無事にゴールできるように努めたいですね」(浅丘)と。 前作では、浅丘と加賀の歯に衣着せぬ会話で、丁々発止とわたりあうベテラン女優同士ならではの演技のかけあいも、実生活を垣間見るようで楽しい見どころであった。「とにかく倉本さんが私たちのことをよくご存じで、本当にフィクションなのって感じなんです」と浅丘が言えば、「そう、乱暴な物言いをしていても、根底に愛があるから何でもできますよね」と応える加賀が「最初の一週目はね、私たちがホー ムに入る10年くらい前の設定で若返るんですよ。そこが結構楽しかったですよ」と披露してくれた。

 そして石坂は「歳を取ったら考えなければいけないことって、いろいろあるわけで、それがドラマになるということがインパクトがあったと思うんです。そこの描かれ方が今までよりも緻密で、構成力もすぐれていた。そういうところが、この先のドラマ作りに影響を与えていくという気はすごくしましたし、そんなドラマに出演できて良 かったと思いましたね。そこを踏まえて今回またやれるということはさらに大きなドラマになっていくのじゃないかと思います」と語る。

……続きは、Vol.39をご覧ください。

テレビ朝日開局60周年記念作品 帯ドラマ劇場「やすらぎの刻~道」

テレビ朝日系にて4月8日より毎週月曜~金曜 昼12:30~ 12:50 一年間連続放送

脚本:倉本聰/

出演:風吹ジュン、清野菜名、橋爪功、 風間俊介・石坂浩二、浅丘ルリ子、いしだあゆみ、板谷由夏、大空眞弓、丘みつ子、加賀まりこ、上條恒彦、草刈民代、笹野高史、ジェリー藤尾、名高達男、藤竜也、松原智恵子、水野久美、ミッキー・カーチス、山本圭、宮田俊哉 (Kis-My-Ft2)、佐戸井けん太、岸本加世子、平山浩行

主題歌:中島みゆき「慕情」「進化樹」「離郷の歌」


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