「赤玉」と聞いてピンとくるのは、団塊の世代以上の高齢者が多いかもしれない。明治の後期に生まれ大正、昭和と愛飲されていた「赤玉ポートワイン」(1972年に「赤玉スイートワイン」に名称変更)をご記憶の向きには、何とも懐かしい響きであり、日本人にもっともワインを身近にしたブランドかもしれない。その「赤玉」を冠した「赤玉プレミアムブレンデッドワイン」が9月に新発売すると、発売元のサントリーが発表した。
ワインは洋食と合わせて楽しむものとのイメージが強く、食事中にワインを飲みたいが飲用機会が乏しいのも事実。もっと気軽にワインを楽しめないだろうかという声もあり、同社では、「〝日本の食を引き立てる〟ことを追求した」とのこと。
醤油や砂糖、みりんなどの、繊細な味わいとほんのりとした甘みが両立する日本の食に合うよう、新鮮で華やかなぶどうの香り立ち、熟成感や複雑さのある味わい、心地よい余韻が感じられるワインに仕上げたという。同社が培ってきた多様な酒づくりの知見を生かして、複数の厳選したワインにブランデーやハーブスピリッツといった原料酒もブレンドしている。
あの「やってみなはれ」のサントリー創業者、鳥井信治郎さんが1907年4月に発売し一世を風靡した「赤玉ポートワイン」が生まれ変わって、再び日常的に金色ラベルに赤玉が浮かんだ高級感のあるワインが日本の食卓に並ぶことになりそうだ。
2025年9月16日 全国発売(750ml/瓶 12% オープン価格)