帯津良一のときめき健康法


人生百年時代――とはいえ、老いさらばえて100歳を迎えたくはない。
健康で生気みなぎるような日々を過ごせてこそ、ナイス・エイジングだ!
西洋医学だけでなく東洋医学、ホメオパシー、代替医療まで、
人間を丸ごととらえるホリスティック医学でガン治療を諦めない医師、
帯津良一の養生訓は、「こころの深奥に〝ときめき〟あれ」と説く。

第2回 

いちばん好きな女優さんは?


文=帯津良一


 私の映画好きを知っている人から、よく、

 いちばん好きな女優さんは?

 と訊かれたものである。振り返ってみると該当する女優さんは一人ではない。いちばん好きな女優さんは時期によって変わるのだ。当然かもしれない。年齢に応じて女性の好みも変わるのだろう。

 高校から大学にかけての映画少年の真っ最中はオードリー・ヘプバーンとグレース・ケリーの二人だった。オードリーが『ローマの休日』(監督はウィリアム・ワイラー、主演はグレゴリー・ペック 1953年製作)。

 グレースが『真昼の決闘』(監督はフレッド・ジンネマン、出演はゲイリー・クーパー、音楽はディミトリィ・ティオムキン 1952年製作)。二人は1929年生まれの同い年。

『ローマの休日』のオードリー・ヘプバーン。世界中の男性たちを虜にした。

 最初に好きなったのは『ローマの休日』のオードリー・ヘプバーンだ。あの清楚で気品のある美しさに一遍にやられてしまった。映画全体が好きで何回も観たものである。でも、最後の記者会見が済んで、陽光のもとに現われたグレゴリー・ペックのなんともいえない感無量といった表情が忘れられない。
 

 少し遅れてグレース・ケリーの美しさに魅かれる。タイプは少しちがうが、こちらも清楚で気品のある美しさである。一風変わった保安官を演じるゲイリー・クーパーも印象的で、テーマソングの「ハイ・ヌーン」も一世を風靡した。甲乙付けがたく、しばらく二頭立てがつづく。二人ともアカデミー主演女優に輝いたのもうれしい。

 もちろん、二人のその後の作品は決して見逃さなかった。

 たとえば、オードリー・ヘプバーンでは、

『麗しのサブリナ』(監督:ビリー・ワイルダー、主演はウィリアム・ホールデン、ハンフリー・ボガート 1954年)

『昼下りの情事』(監督:ビリー・ワイルダー、主演:ゲイリー・クーパー 1957年)

『シャレード』(監督:スタンリー・ドーネン、出演:ケイリー・グラント 1963年)など。

グレース・ケリーでは、

『裏窓』(監督:アルフレッド・ヒッチコック、出演:ジェームス・スチュアート 1954年)

『泥棒成金』(監督:アルフレット・ヒッチコック、出演:ケイリー・グラント 1956年)など。

 かつて、週刊誌の『養生対談』でこれまた映画好きの立川談志さんに理想的な死に方を問うたところ、

「ビリー・ワイルダーを知っているだろう」

「うん、〝昼下がりの情事〟の」

「彼の答えは、彼女とバーで飲んでいるとき、突然現れた亭主に挙銃でズドン。……いいだろう?」

「うん。……いいねぇ!」

 と馴染みのバーを思い出したが、隣の彼女はすでにオードリーではなく、あの『第三の男』のアリダ・ヴァッリだったのである。

1952年に公開されたイギリス映画『第三の男』。ラストシーンのアリダ・ヴァッリは、テーマ曲と共に人々の記憶に残る。(¿Como le va?Vol,24特集より)



おびつ りょういち
1936年埼玉県川越市生まれ。東京大学医学部卒業、医学博士。東京大学医学部第三外科に入局し、その後、都立駒込病院外科医長などを経て、1982年、埼玉県川越市に帯津三敬病院を設立。そして2004年には、池袋に統合医学の拠点、帯津三敬塾クリニックを開設現在に至る。日本ホリスティック医学協会名誉会長、日本ホメオパシー医学会理事長著書も「代替療法はなぜ効くのか?」「健康問答」「ホリスティック養生訓」など多数あり。その数は100冊を超える。現在も全国で講演活動を行っている。講演スケジュールなどは、https://www.obitsusankei.or.jp/をご覧ください。

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