眞島秀和

「僕の俳優人生の節目となる、 大切な作品になる 予感がしています」

撮影:2019年8月31日 スターライズタワーにて
 Photo:言美歩

2月の『チャイメリカ』に続き、『月の獣』で本年2作目となる舞台に出演します(12/7~12/23紀伊國屋ホール〔問〕サンライズプロモーショ ン東京0570-00-3337)。

第一次世界大戦中に起きたアルメニア人迫害の実話に基づいた作品で、日本人にはなかなかなじみのない舞台設定ですが、時代、民族、国を超えて、家族、夫婦、人の絆といった普遍的なテー マが描かれています。1995年の初演以来、19か国語に翻訳され、20か国以上で上演されている芝居です。

2001年にはフランス演劇界で最も権威あるモリエール賞を受賞しています。日本での初演は15年で、今回と同じく栗山民也さんの演出でした。僕の役は、迫害により家族を失い、 一人アメリカに亡命する青年です。家族とはこうあるべきだというような独自の家族の理想を持ち、写真だけで選び妻としてアメリカに呼び寄せた同じアルメニア人の孤児の少女に自身の理想を強制します。

妻を演じるのは岸井ゆきのさんで、2年ほど前にドラマで共演していて、気心の知れた同志という存在です。雰囲気だけでなく、役をご自身の中でき ちんと消化して演技なさっていらっしゃるような印象でした。今回ご一緒するのに頼もしい女優さんです。夫婦が言葉で互いの存在を証明していこうとするやりとりの中に、それぞれの葛藤が浮かび上がるという会話劇の面白さがあります。おさまりが良すぎないゴツゴツした形のような会話ができればいいなと思っていまして、そのほうが2人の心の関係が際立つような気がしています。

お互いが心地良いと感じるタイミングとか間だけじゃないところも、稽古を重ねる中で発見できると思っています。演出の栗山さんとは、『チャイメリカ』で初めてご一緒させていただきましたが、天安門事件を扱ったその舞台のときに、「その時代にこの事件に関わった何人もの人たちが命を落としている、それを忘れないでほしい」とおっしゃった一言はいまでも強く心に刻まれています。今回の作品のベースにもそれがあると思います。

……続きはVol,41をご覧ください。


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