至る所で巨大クレーンを見かけ、再開発プロジェクトが急ピッチで進んでいる東京。2014年には、環状2号線(虎ノ門から新橋間)、15年には首都高速環状品川線が開通するなど交通インフラが整備された。さらに官公庁からも近い虎ノ門エリアの再開発を手掛ける森ビル株式会社により、14年6月「虎ノ門ヒルズ 森タワー」が開業、23年10月には「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が開業となり、区域面積7.5haの国際新都心・グローバルビジネスセンターとして「虎ノ門ヒルズ」が完成する。
そして開発におよそ35年の歳月をかけた「麻布台ヒルズ」の開発区域内の建物がほぼ完成した8月8日、約350人のメディア関係者が内覧に訪れ、11月24日に開業することが発表された。
「麻布台ヒルズ」は、都心の真ん中にありながらも、圧倒的な緑に囲まれた環境の中に、オフィス、住宅、商業施設、インターナショナルスクール、医療機関などが集まる。驚くべきは開発区面積約8.1haのうち、約3分の1の2.4haが緑化面積なのである。
低層部は、今世界が最も注目するヘザウィック・スタジオによるデザインで、曲線美を誇るダイナミックな建築物は、緑と調和して、「麻布台ヒルズ」のを景観を象徴している。敷地内には約320種の多様な植物が生育し、建物の屋上にはブルーベリー、レモン、モモなどの果樹園も誕生するという。さらに街の中央には交流や憩いの場となる緑の広場「中央広場」が設けられ、隣接する芝生エリアにはアートが点在し、アートを身近に楽しむことができる。