pickup

フジコ・ヘミングの唯一無二の演奏が、菅野美穂のナレーションとともにスクリーンに蘇る『フジコ・ヘミング 永遠の音色』

 2024年4月21日に92歳で旅立ったフジコ・ヘミング。情感あふれるダイナミックな演奏は国内外多くの人の心をとらえ、“魂のピアニスト”と呼ばれていた。亡くなった今でも、その唯一無二の演奏を再び聴きたい、聴いてみたかったという熱い声が高まっている。
 2025年10月24日(金)より『フジコ・ヘミング 永遠の音色』がヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショーとなる。

 
 フジコ・ヘミングは、日本人ピアニストの母とスウェーデン人デザイナーの父のもとベルリンに生まれた。幼少期に父と別れ、東京で母の手ひとつで育ち、5歳から母の手ほどきでピアノを始めた。東京藝術大学を経て、28歳でドイツへ留学しベルリン芸術大学を優秀な成績で卒業した。その後長年にわたりヨーロッパに在住し、演奏家としてのキャリアを積む中、レナード・バーンスタインほか世界的音楽家からの支持を得るが、大事なリサイタル直前に聴力を失ってしまうのだ。失意の中、スウェーデンやドイツ各地に移住し、ピアノ教師をしながら、欧州各地でコンサート活動を続けたのである。

 無国籍の生き辛さ、貧しい留学生活を送りながらもフジコは忘れられない恋もした。苦難を乗り越え、ピアニストとして認められたのは、1999年リサイタルとNHKのドキュメント番組が大反響を呼び、CDアルバムもクラシック界異例の大ヒットを記録した60代になってからである。

 

 ロングランヒットした初のドキュメンタリー映画『フジコ・ヘミングの時間』(2018)、そして昨年の『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』に続き、約12年間フジコを追い続けた小松莊一良監督によりその素顔が明かされる。

 本作では、圧巻の“ラ・カンパネラ”、名曲クラシックの数々、現代作曲家のオリジナル曲など初公開を含むフジコの演奏が映画館のスクリーンで映し出される。
 初公開のインタビュー映像・絵日記、本作で存在が明らかになった異母妹エヴァと俳優の弟ウルフら家族が語る新たな真実とは? 波乱万丈の人生を歩んだフジコ・ヘミングのパリ、ベルリン、ストックホルム、LA、横浜を舞台にしたフジコがスクリーンに蘇る。


 2003年に放映され高視聴率を獲得したスペシャルドラマ「フジ子・ヘミングの軌跡」でフジコを熱演し、プライベートでも親交があった菅野美穂がナレーションを担当する。本作ではフジコが絵日記にしたためた様々な心情を菅野が繊細な表現力で読みあげ、胸が熱くなる。


主な演奏曲
『月の光』作曲:C.A.ドビュッシー
『ラ・カンパネラ』作曲: F.リスト
『夜想曲(ノクターン)第 1 番 作品 9-1』作曲:F.ショパン
『夜想曲(ノクターン) 第 2 番 作品 9-2』作曲:F.ショパン
『プレリュード ト長調 作品32-5』作曲:S.ラフマニノフ
『ちいさき いのちの ために(Lacrimosa)』作曲:助川敏弥
『ため息』作曲 F.リスト‥・エンディング     他
 


 名曲のクラシックの数々、映画館のスクリーンで是非体感して欲しい。輝き続けたフジコの生き様は、私たちに勇気を与えてくれるに違いない。



映画『フジコ・ヘミング 永遠の音色』

10月24日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー

出演:フジコ・ヘミング   ナレーション:菅野美穂   監督・構成:小松莊一良
製作幹事:日活 制作プロダクション:祭 製作委員会:日活 祭 スピントーキョー
音楽協力:ユニバーサル ミュージック
配給:日活 2025年/日本/91分/5.1ch/カラー
©2025「フジコ・ヘミング 永遠の音色」フィルムパートナーズ




comoleva