カンヌ国際映画祭にある視点部門オープン作品として上映されると、「すさまじく引き込まれる」「美しい」と絶賛の声を浴びた『突然、君がいなくなって』が、6月20日(金)より全国順次公開される。
アイスランドの美大生ウナには、大切な恋人ディッディがいる。しかし、二人の関係は秘密だ。彼には遠距離恋愛をしている長年の恋人、クララがいる。ある日ディッティはクララに別れを告げに行くと家を出た後、トンネルの火災事故に巻き込まれ帰らぬ人となってしまう。誰にも真実を語ることかできないまま、ひとり愛する人を失った悲しみを抱えるウナの前に、何も知らないクララが現れる一。
教会での慰霊式のあと、ウナとクララは海岸で地平線を眺める──。

監督は、これまでカンヌ、サン・セバスティアン、ロカルノなど数々の国際映画祭の賞や招待を受け、短編がアカデミー賞にノミネートされるなど、世界的に注目を浴びるルーナ・ルーナソン。本作では誰もが経験しうる身近な人の不在、そして集団のなかでの個と個の儚くも美しいつながりを、真っすぐに描き切る。監督はキャスティングにあたり、語るより見せる能力のある人をいつも探しているという。ウナ役を演じたエリーン・ハットルは、オーディションに来たときは演劇学校を卒業したばかりだったが、彼女が15 歳の時、アイスランドで演劇の役で注目されていたのを知っていた。
エーリンは親密さと繊細且つ力強い演技で、べルリン国際映画祭ではヨーロッパ・シューティングスター賞を受賞した。北欧の若き俳優たちの演技と、心揺さぶる映像美に注目したい。


『突然、君がいなくなって』
6月20日(金)Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
配給:ビターズ・エンド
© Compass Films , Halibut , Revolver Amsterdam , MP Filmska Produkcija , Eaux Vives Productions , Jour2Fête , The Party Film Sales
公式サイト:www.bitters.co.jp/totsuzen/