和泉多摩川の地元住人が集う場所を訪ねて
TOWN STORY 2016年4月1日号より
小田急小田原線で新宿から17番目の駅、和泉多摩川。狛江と登戸の間に位置し、各駅停車で新宿からの所要時間は30分足らず。何かしらの目的がなければ、住人でもないかぎり降り立つこともない駅かもしれない。多摩川の東京側最寄り駅であるこの町を歩いてみたくなった。初めての駅のホームというのは、いずれの駅でも何かワクワクする。この町がどんな景色を見せてくれるのか、住人御用達ともいえる場所を探してみることにした。ご一緒願ったのは、俳優の阿部進之介さん。以前、小田急線の玉川学園前に住んでいたことがあるということで阿部さんも何やら興味津々の様子である。
photograph by Tadashi Okakura
多摩川の堤防に近い駅で、昔は鮎釣り客や川遊びの客などで乗降客が多かったと聞く和泉多摩川。現在は郊外住宅地の町だが、シーズンには多くの人々が河原で食事などを楽しむ様子が見受けられる。
阿部進之介さんとの待ち合わせは駅の西口改札。阿部さんといえばテレビドラマ「下町ロケット」での佃製作所の技術者、埜村耕役が記憶に新しい、「スタッフもキャストもプロ意識の高い人たちが集まった作品で、大きな充実感がありました」と振り返る。NHKドラマ「軍師官兵衛」での加藤清正役、ドラマ版、映画『信長協奏曲』での佐々木成政役、映画『小川町セレナーデ』『罪とバス』など、作品ごとに異なる顔を見せてくれる。さらなる進化が楽しみな俳優である。以前、玉川学園前に住んでいたことがあるらしいが、和泉多摩川は阿部さんにとって初めての町だということ。地元の人々に愛される店を探してみることにした。



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