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朝ドラ「あまちゃん」の”琥珀の勉さん”塩見三省さん

中央林間・乗り換え駅を愉しむ

TOWN STORY 2014年1月1日号より

東急田園都市線の終点駅であり、小田急江ノ島線の駅でもある中央林間は、乗り換え駅として日々多くの乗降客が利用している。渋谷方面に向かうには田園都市線、新宿方面や江の島方面に向かうには小田急線と、なんとも便利な駅で、多くの人々が改札から改札へと足早に行き交う。
だが、せっかく乗り換えで降りた駅、たまには、この町そのものを愉しんでみるのはどうだろう。
せめて駅から徒歩10分圏内の散歩であれば、これも何かの縁というもの。
通り過ぎるだけではわからない、町の魅力に出会うかもしれない。
無駄時間が人生の奥行につながることだってある。
そんなことを期待しつつ、俳優・塩見三省さんをお誘いして、中央林間の駅周辺を歩いてみた。

 小田急線は相模大野の駅で小田原線と江ノ島線に分岐しており、中央林間は相模大野から江ノ島線で2つ目、東林間と南林間の間に位置する。林間都市は、スポーツ都市の機能を備えたものとして計画され、クラブハウスを中心とした野球グラウンドやテニスコート、ホッケー場、ラグビー場が整備された。昭和初期の林間都市には歌人の吉井勇や文芸評論家の唐木順三らが移り住んでいる。モダニズム文学の旗手といわれる作家の龍膽寺雄は、昭和10年に中央林間に居を構え、終の住処とした。作家・檀一雄も、母とみと息子太郎が暮したこの町を気に入り、たびたび訪れては編集者たちまで呼び寄せ夜遅くまで酒宴を開いていたという。さて、この町でどんなサプライズに出会うことができるか。


 今回、中央林間の町歩きにご一緒していただいたのは、俳優の塩見三省さん。北野武監督映画『アウトレイジビヨンド』では、いかにもその筋の人物といった凄味のある存在感が共演の俳優仲間内でも評判をとり、昨年のテレビ界で大旋風を巻き起こし、「じぇじぇじぇ」が流行語大賞に選ばれたNHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」では、〝琥珀の勉(べん)さん〞として親しまれ一躍全国区の顔となった。日常でも、日帰りで電車に乗って小田原や鵠沼海岸あたりにフラーッと繰り出すという塩見さんだが、中央林間は初めて降りる駅だ。

 塩見三省さんが訪れた「タクカフェ」、「あんぽん炭」、「ショットバー レイドバック」は下記をクリックしてご高覧ください。

 昔栄えていて、今ちょっとすたれている街というのが好きだという塩見さん。「だから藤沢や江の島より鵠沼海岸という感じだね。中央林間は想像していたより寂しくはないけれど、そんな雰囲気が残る町かもしれない。新宿まで急行で40分くらい、江の島までも40分くらい。そこお立ち位置が中央林間じゃないかな。クッションの町かもしれないね」

 空には三日月のような月。「ああ、月の町かな」と塩見さんが呟いた。

しおみ さんせい
俳優。1948年、京都生まれ。同志社大が卒業。78年委演劇集団「円」に入団。別役実や太田省吾の舞台作品に出演。89年から、つかこうへい作・演出の舞台『今日子』『幕末純情伝』『熱海殺人事件~塩見三省スペシャル』の3連作に出演。91年の中原俊監督作品『12人の優しい日本人』を機に映画、テレビドラマと数々の作品で活躍中。04年の映画『樹の海』では日本映画評論家大賞助演男優賞を序章。映画『Love Letter』『EUREKA』『GO』『壬生義士伝』『さよならクロ』『血と骨』『スキヤキ・ウェスタン・ジャンゴ』『悪人』『宇宙兄弟』『アウトレイジ ビヨンド』『北のカナリアたち』『陽だまりの彼女』、テレビドラマ「甘辛しゃん」「御家人斬九郎」「義経」「瑠璃の島」「輪舞曲」「クライマーズ・ハイ」「純情きらり」「白洲次郎」「ありふれた奇跡」「鬼平犯科帳スペシャル 高萩の捨五郎」「森のアサガオ」

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