Categories: わが町の昭和

想い出の場所が消えていく……

文・写真=上田尚也 東京都稲城市

 あの煙突のようなものはなんだろう。

 写真にあるよみうりランドの「丘の湯プラザ」は開園当初からの名残である。

 現在2階は中華レストランを営業しているが、開園当初はよみうりランドセンターという名称で大食堂があったと聞く。

 1967年11月公開の映画『喜劇 駅前百年』に当時のよみうりランドが登場するシーンがある。

 森繁久彌と淡島千景の背景にちゃんと煙突のようなものがある建物が映っているので建物自体、50数年経ってもあまり変わっていないのではないかと思う。

 しかし2024年1月に温浴施設「丘の湯」と同じくこの古参の建物も営業終了となる。

 近くにはジャイアンツ二軍の新球場も建設されることから、この付近の風景も一変することになるだろう。

「丘の湯プラザ」も取り壊しとなるのかまだわからないが、取り壊しとなれば観覧車を眺めながらテラスでコーヒーを飲んでいた休日の風景も、いつかは思い出の中だけになってしまうことだろう。

comoleva