第1回目の「KCO名曲スペシャル」は、ウィーン・フィルのコンサートマスター、ライナー・ホーネックのヴァイオリンと指揮のもと、腕利き揃いの紀尾井ホール室内管弦楽団(KCO=Kioi Hall Chamber Orchestra Tokyo)の演奏で、モーツァルトとヨハン・シュトラウス2世らの作品をとりあげる。指揮者のライナー・ホーネックはこの両作曲家を誰よりも知悉(ちしつ)する第2代KCO首席指揮者。コンサート前半はモーツァルト《魔笛》で始まり、続いてこの作品のパロディでもあるランナーの《モーツァルト党》、そしてホーネックのソロによるヴァイオリン協奏曲第1番とつづく。後半は華やぎとスピード感、甘美な歌を併せ持つ《こうもり》序曲、さらに《レモンの花咲くところ》と《南国のバラ》といった有名なワルツで優雅な気分に浸ることができるだろう。合間には小気味よいポルカ・シュネルが挟まれ盛りだくさんだ。晴れやかさ、華やかさ、エレガント、そして遊び心も楽しめそう。クラシック通はもちろん、これからクラシック音楽に親しんでみたいというすべての人に、新年のスタートにふさわしい心躍るコンサートだ。
また、新型コロナウィルス感染症の影響を受けて、文化芸術の鑑賞や体験の機会の多くを失っている若い世代の方がたに本格的な演奏芸術に触れてもらおうと、文化庁子供文化芸術支援事業として、小学生以上18歳以下の無料招待がある。各日120名 (計360名)
*こども招待も紀尾井ホールウェブチケットにて予約が必要。招待につき入場は無料だが、座席引換券の発券には所定の手数料がかかる。
*保護者が同伴する場合、保護者は招待の対象外。紀尾井ホールウェブチケットにて、招待の申込みとチケットの購入は同時に予約できる。
日時 2023年1月20日(金)19時、21日(土)、22日(日)14時
料金(税込)S席10,000円、A席8,500円、29歳以下対象の優待料金 U29 A席2,000円
協賛 日鉄ソリューションズ株式会社
【出演】ライナー・ホーネック(指揮・ヴァイオリン)
1961年、オーストリア、ネンツィング生まれ。7歳からヴァイオリンを学び始め、ウィーン国立音楽大学でエディト・ベルチンガーに師事、またウィーン・フィルのアルフレート・シュタールにもプライベートに師事した。1978年にカール・ベーム基金の奨学金を得て、翌79年に初めてウィーン・フィルに参加。その後、1984年にウィーン国立歌劇場管コンサートマスター就任およびウィーン・フィルに第1ヴァイオリン奏者として正式に人団し、国立歌劇場管、92年からはウィーン・フィルのコンサートマスターに就任。2017年にキュッヒルが定年退職した現在、同オーケストラで最も長いキャリアを誇るコンサートマスターとして活躍している。
紀尾井ホール室内管弦楽団
1995年紀尾井ホール開館時に同ホールを本拠とする演奏団体「紀尾井シンフォニエッタ東京」として発足。国内外の第一線で活躍する演奏家が集い、設立当初の尾高忠明(現・桂冠名誉指揮者)のリーダーシップや、数多くの一流演奏家たちとの共演を経て、日本を代表する室内管弦楽団の一つとなっている。その高い演奏技術とアンサンブル能力に裏打ちされ た豊かな音楽性には定評がある。2017年4月、団体名を「紀尾井ホール室内管弦楽団」に改称。同時に「求心力」と「発信力」、「洗練された音楽作り」を目指しライナー・ホーネックを首席指揮者に迎えた。その後2022年4月、第3代首席指揮者としてトレヴァー・ピノックが就任。
◆紀尾井ホール:東京都千代田区紀尾井町6番5号 [問]03-5276-4500