京成電車下町さんぽ

徳川慶喜、渋沢栄一ほか多くの歴史人を訪ねる谷中散歩は、京成「日暮里駅」南口から

谷中を行けば立ち寄りたい名所

 谷中で立ち寄りたいのは、「朝倉彫塑館」である。日本近代彫塑界の最高峰で文化勲章授賞者、朝倉文夫(1883~1964)の住宅兼アトリエだった建物が1986(昭和61)年に、台東区へ移管された。現在の建物は、昭和10年に建てられたものだが、朝倉自らが細部に至るまで工夫した設計がなされている。敷地全体が国の名勝に指定され、建物も国の有形文化財に登録されている。風格のある外観も見惚れるが、館内への入館には、ホームページで開館日かどうか確認してから訪れたい。散歩の締めは、谷中のもう一つの名所「夕やけだんだん」の夕日だ。

御殿坂の緩やかな坂をのぼり、左折すると「朝倉彫塑館」がある。鉄筋コンクリート造のアトリエ棟と、木造(数寄屋造)の住居棟からなる。朝倉は愛猫家としても知られ、猫をモチーフにした作品も多く残している。

 

 御殿坂を上りまっすぐ進むと「夕やけだんだん」だ。階段を降りると、谷中銀座商店街に連なる。商店街に向かって階段下の左側にはお寿司屋さんがあったのだが、久しぶりに訪れたら、既にお店はなく2棟のマンションが建設中だった。完成すると6階と7階建てのマンションが並ぶことになるという。驚きと落胆の気持ちが交錯する光景だった。

▲谷中銀座商店街は、1945(昭和20)年の終戦直後から自然に生まれ、現在の近隣型商店街へと発展した。商店街の向こうには高層マンション群。夕やけだんだんから見える景色も随分変わったことだろう。左手には建設中の2棟のマンション。レトロな商店街の風情は残して欲しいものだ。

 

 谷中銀座商店街は、地元の人たちだけが利用する昔ながらの商店街ではなく、観光地化して久しい。谷中霊園にも海外からの観光客をみかけたが、商店街では多言語が耳に入る。偉人たちが眠る地の変化は著しい。桜の季節、また訪れよう。



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