もし、自分の親に安楽死をお願いされたらなら、どうするだろう……。
脳卒中で倒れたことにより、身体の自由がきかなくなった84歳の父、アンドレ(アンドレ・ヂュソリエ)。芸術や美食を楽しみ、ユーモアと好奇心にあふれ、何よりも生きることを愛していたアンドレにはこの現実が受け入れられなかった。娘のエマニュエル(ソフィー・マルソー)に「人生を終わらせるのを手伝って欲しい」と頼む。エマニュエルは、妹と、父の気持ちが変わることを望みながらも、スイスの合法的に安楽死を支援する協会とコンタクトを取る。
最期の日を決めた父と娘たちの前に、愛や倫理、法律や宗教など様々な理由から反対する者が立ちはだかる。果たして父は決行するのか、考えを変えるのか、誰かが止めるのか、あるいは安楽死を禁ずるフランスの法律に止められるのか─。
深刻なテーマにもかかわらず、本作にはたくさんのユーモアがみられる。名匠フランソワ・オゾンが描く家族の愛とは何か、人生とは何かを軽やかに問いかける、涙と笑いにあふれる感動のドラマである。
監督・脚本:フランソワ・オゾン(『ぼくを葬る』『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』)
出演:ソフィー・マルソー アンドレ・デュソリエ ジェラルディーヌ・ペラス シャーロット・ランプリング ハンナ・シグラ エリック・カラヴァカ グレゴリー・ガドゥボワ
『すべてうまくいきますように』
2月3日(金) ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ 他公開
配給:キノフィルムズ