写実絵画の専門美術館として2010年に開館したホキ美術館。森本草介はじめ、野田弘志、中山忠彦など約60名の現代作家による写実の名品約150点が常時鑑賞できる美術館である。本展では、絵の中の人物が穏やかに微笑んでいるものばかりでなく、何かを訴えているような表情、戸惑っているような不安げな表情など、画家がモデルと対峙する中で、その表情を引き出して作りあげた作品が並ぶ。
廣戸絵美「冬萌」の作品は、2児の母である彼女が、かけがえのない瞬間の愛おしさや、未来への思いが宿っている。
他に、石黒賢一郎「細胞融合増殖抑制装置001」2022年、羅展鵬「小徑分岔的花園」[The Garden of Forking Paths]2022年、松永瑠利子「奏でる」2022年、三重野慶「どうしよう」2021年など、緻密に描かれたモデルの瞳に吸い込まれそうな感じさえする。モデルと画家の対話が鑑賞しながら伝わってくるのではないだろうか。
「瞳の奥にあるもの -表情でみる人物画展-」
会期:2023年5月25日(木)~11月5日(日)
会場:ホキ美術館(千葉県千葉市緑区あすみが丘東3-15 Google Map)
展示室:ギャラリー1 *6月30日(金)は16:30閉館
休館日:火曜日(※火曜日が祝日の場合は開館、翌平日に休館)
8月22日(火)・23日(水)は休館(お盆期間の 8月15日(火)は開館)
時間:10:00~17:30 入館は17:00まで
観覧料:一般1,830円/高大生・65歳以上1,320円/中学生910円(企画展、常設展を含む)・小学生760円(保護者1人につき2人まで無料)
展覧会公式サイト:https://www.hoki-museum.info/eyes