こんなことを言えば叱られるのは分かっていますが、昭和20年の〝敗戦〟があってそれからの20年(東京オリンピック頃まで)が、貧しかったけれど良き時代だったなと思います。日本が敗戦から得たものは人に対するいたわりだったり、痛みを共有できる社会だったのです。隣のあばさんがやって来て、「醤油貸して。今日のオカズなあに?」「今日もコロッケよ」と笑い合う母とおばさん。貧しくても笑顔が絶えなかった時代。今回の「幸せを生んだ昭和の家」を読みながら、懐かしさとともにあの敗戦がもたらした「幸せの時代」が蘇らないものか、とつくづく感慨にふけりました。








