箱根で育ったお笑い精神

文=松尾 駿(チョコレートプラネット)

温泉小学校は箱根の自然に抱かれていた

背中を流し合った温泉小学校の授業

 

    吉本興業のNSC学校の11期生で、2つ年上の長田庄平さんと「チョコレートプラネット」と称してお笑いコンビ組んでもう13年、やっと皆さんに知られる存在になったかなと思ったら、長田さんは「京都府観光大使」、僕は「はこね親善大使」を命ぜられました。

    箱根のホテルで調理師になった父は長崎県出身、同じホテルの事務をやっていた母は鹿児島県。九州人同士の職場結婚で僕は長男、妹ひとり。箱根駅伝の中継で映される恵明学園の近くの町営住宅で高校2年生まで過ごしました。箱根の自然の中で、山坂を駆け巡ってスポーツ大好き少年として育ったのです。出身地を聞かれると、神奈川県とは言わず、必ず「箱根町」と言い、以前から勝手に「親善大使」を名乗っていました。ですから、任命された時は本当に嬉しかった。両親や地元の友人たちも喜んでくれました。

    箱根の思い出は、「箱根町立温泉小学校」が鮮明です。その校名の通り、週一回の授業に「温泉入浴」がありました。体育館の地階に浴場があり、10数人ほどが入れる湯船と洗い場があって、まるで小さな温泉宿のようでした。お風呂で集団生活のマナーを教えられ、同級生の背中を流しあう。裸になって入浴することで、心がふれあい、仲間意識がめばえ、感謝の気持ちが生まれます。陰湿ないじめなどあろうはずがありません。平成20年に3校(箱根町立箱根小学校、箱根町立温泉小学校、宮城野小学校)が統合し、「箱根町立箱根の森小学校」になり、残念ながら「温泉小学校」の名前はありませんが、卒業生には忘れられません。
 
……続きはVol.42をご覧ください。

2019年6月6日「はこね千x前大使」就任の委嘱式が行われた。隣は山口昇士町長。 写真提供:箱根町観光課

まつお しゅん

コメディアン。1982年箱根町生まれ。2005年NSC東京校11期生入社。06年チョコレートプラネットを結成。ツッコミ担当。美容家でタレントのIKKOのものまねでブレイク。15年NHK新人お笑い大賞、18年キングオブコント3位など受賞歴多数。


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