故・大林宣彦が書き遺した、『二十四の瞳』の映画監督・木下惠介のこと

SPECIAL FEATURE 2013年7月1日号より


「私はこれまでつつましく生きる
庶民の情感を、映像を通して描いてきた」
映画監督木下惠介の言葉だ。
木下惠介は生涯で49作の映画を撮った。
その手法は時にリアリズムであったり、

ドライでスタイリッシュであったり、実験的であったり、
表現方法も抒情的であったり、コメディであったり、
社会派と呼ばれるものであったり、
革新的芸術にみちたものであったりと多様であるが

いずれの作品の根底にも
「本当の人間」を描くというテーマが横たわる。
そしてそれぞれの映画からは

「人間・木下惠介」の本質が見えてくるのである。


企画協力&写真提供・木下惠介記念館、松竹
映画紹介協力・木下惠介記念館館長 齊藤 卓


木下映画の現在を考える─
「3・11を体験したいまこそ、木下映画の復権が切望される」。
文・大林宣彦

木下惠介(きのしたけいすけ)

1912 年(大正元年)静岡県浜松市に生まれる。33年、21歳のとき、竹蒲田撮影所現像部に入社、36年にはには松竹大船撮影所が開所、島津保次郎監督に引き抜かれ助監督部に移る。43年に監督デビュー作『花咲く港』が公開され、優れた新進監督に贈られる山中貞雄賞を、同年デビューした黒澤明監督と共に受賞。44年に4作目となる『陸軍』が公開されるが、母親が出征する息子を延々と追うラストシーンが陸軍から批判され、辞表を出し浜松に帰る。戦後第1作は46年公開の『大曾根家の朝』。51 年には日本最初の長篇カラー映画『カルメン故郷に帰る』が公開された。64年に公開の『香華』を最後に松竹を退社し、テレビ界に進出、「木下恵介劇場」「木下恵介アワー」「木下恵介・人間の歌シリーズ」などを手がける。79年に松竹映画に復帰し『衝動殺人 息子よ』を制作。88年に最後の映画作品となる『父』が公開された。生涯に監督した映画は全49作品。77年紫綬褒章、84年勲四等旭日小綬章を受章。91年には国の文化功労者に選出される。98年12月30日逝去、享年86歳であった。

¿Como le va?Vol.16・特集「木下惠介の映画」の記事をPDFでご覧ください。

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