青山学院大学
若い人に向けた文化や情報発信の地である渋谷・表参道エリアにある大学ということで、以前からどことなく洗練された学生たちがいる大学というイメージがあるが、今もキャンパスを行き交う学生たちのファッションはどこかスマートに見える。その青山学院に2012年5月にオープンした学食がある。野菜を摂るのが大変な学生に野菜をたくさん食べてもらうため、さまざまな調理法で料理を提供している。この日の一汁三菜は鶏肉の吉野煮、菜の花からし和え、ツナ入りパスタサラダという構成、一日分の野菜のメニューは回鍋肉だった。今週のスペシャルカレーはかぼちゃとひき肉のカレー、とどこか青山という感じだ。メニューを見ていると礼拝を知らせるチャイムがなった。青山キャンパスでは月~金曜の10:30~11:00にガウチャー記念礼拝堂で大学礼拝が行われており誰でも出席できる(途中入場は不可)。またキャンパスには国登録有形文化財に登録された昭和6年建築のゴシックを基調としたベリーホール(中にある礼拝堂はペギー葉山の歌「学生時代」の中で「蔦の絡まるチャペル」と歌われた)と、昭和4年建築のコリント式の円柱を連ねた間島記念館を見ることができる。
〔住〕渋谷区渋谷4-4-25
早稲田大学
早稲田大学でぜひとも訪れてみたいのが日本で唯一の演劇専門博物館として昭和3年に建てられた早稲田大学坪内博士記念演劇博物館だ。正面の屋根のある張り出しは舞台でシェイクスピア劇などの公演が実際に行われ建物自体が演劇資料であり、他では決して見ることのできない数十万点にのぼる一大コレクションに魅了される。坪内博士とは文学部の設立者でもあるもちろん坪内逍遥のことで、逍遥記念室は逍遥が応接室として使っていた部屋で逍遥の業績をたどることができる他、逍遥のコレクションも展示されている。多くの演劇人・映画人たちからの貴重な寄贈晶も多く、企画展は見逃せない。1998年に開館した會津八一記念博物館では、早稲田大学の美術史学の生みの親である會津博士が収集した東洋古代美術のコレクションをはじめ、横山大観と下村観山合作の《明暗》、前田青邨の《羅馬使節》などの日本近現代美術作品、歌人、書家としても知られる會津八一の書、04年に一括寄贈された富岡美術館の収蔵品などを見ることができる。博物館で知的好奇心を満たした後は大隈庭園の開放感ある芝生でしばし休息。天気のいい日には多くの学生たちが弁当を食べたり、寝そべったりと思い思いの時間を過ごしている。そして大隈庭園を眺めながら食事を楽しめる学食の大隈ガーデンハウスを訪れてみたい。学食とは思えない広々としたカフェスタイルだ。但し、学食はあくまで学生や教職員への食事を提供する場であることをお忘れなく。早稲田大学の一日学生になった気分になれる充実のキャンパスだ。現役学生によるキャンパスツアー(無料)も実施きれており、学生たちとのコミュニケーションを楽しむこともできる。
〔住〕新宿区西早稲田1-6-1