プロマイドで綴るわが心の昭和アイドル&スター
大スター、名俳優ということで語られることがない人たちかもしれないが、
青春の日々に密かに胸をこがし、心をときめかせた私だけのアイドルやスターたちがいる。
今でも当時の映画を観たり、歌声を聴くと、憧れの俳優や歌手たちの面影が浮かび、懐かしい青春の日々がよみがえる。
プロマイドの中で永遠に輝き続ける昭和の〝わが青春のアイドル〟たちよ、今ひとたび。
日活の吉永小百合、松原智恵子、和泉雅子、大映の高田美和や姿美千子らが、ニューアイドルとして青春映画で人気を誇っていた時代、東映には、本間千代子というアイドルがいた。当時は、橋幸夫、舟木一夫、西郷輝彦のいわゆるアイドル〝御三家〟が、今のジャニーズをしのぐほどの人気ぶりで、吉永小百合は別格として、舟木や西郷の映画の相手役を誰が務めるのかは、芸能雑誌のみならず、ファンの間でもやきもきする大きな話題だった。
不良性感度の映画を標榜していた東映でも、青春映画路線として、1964年には、舟木主演の『君たちがいて僕がいた』や『夢のハワイで盆踊り』、西郷主演の『十七才のこの胸に』が製作された。この3作で相手役、あるいは共に主演を務めたのが、東映映画唯一の青春アイドル女優と言える本間千代子だった。東映では、大原麗子や小川知子は、本間の後輩にあたる。