プロマイドで綴る わが心の昭和アイドル&スター
大スター、名俳優ということで語られることがない人たちかもしれないが、
青春の日々に密かに胸をこがし、心をときめかせた私だけのアイドルやスターたちがいる。
今でも当時の映画を観たり、歌声を聴くと、憧れの俳優や歌手たちの面影が浮かび、懐かしい青春の日々がよみがえる。
プロマイドの中で永遠に輝き続ける昭和の〝わが青春のアイドル〟たちよ、今ひとたび。
企画協力・写真提供:マルベル堂
どちらかと言えば、東映の任俠映画や実録シリーズなどの作品で、俳優・三上真一郎の名前を記憶に刻んでいる人のほうが多いかもしれない。だが三上の俳優デビューは18歳のとき、松竹映画『若い広場』である。松竹は山本豊三、小坂一也と共に、松竹三代目三羽烏として三上を売り出した。ちなみに、初代松竹三羽烏は、上原謙、佐分利信、佐野周二、新松竹三羽烏は、鶴田浩二、佐田啓二、高橋貞二である。
松竹では、野村芳太郎監督作『銀座のお兄ちゃん挑戦す』では主演を張り、番匠義彰監督作『暴れん坊三羽烏』でも、津川雅彦、山本豊三らと主演を務めている。この映画には、岡田茉莉子、佐田啓二、十朱幸代、桑野みゆきも出演していた。その他にも篠田正浩監督作『乾いた湖』、木下惠介監督作『歌え若人達』にも、松川勉、川津祐介、山本圭、岩下志麻、倍賞千恵子ら、当時の松竹の青春スターたちと出演していた。