京都を代表する禅寺の一つである「東福寺」。鎌倉時代前期に摂政・関白を務めた九条道家(くじょうみちいえ)が、奈良の東大寺と興福寺を合わせたような大寺院の創建を願い、開山として円爾(えんに)(聖一国師)を招いて建立された。
南北朝時代には京都五山の第四に列し、本山東福寺とその塔頭(たっちゅう)には中国伝来の文物をはじめ、建造物や彫刻・絵画・書跡など禅宗文化を物語る多くの特色ある文化財が伝えられている。
国指定を受けている文化財の数は、本山東福寺・塔頭合わせて国宝7件、重要文化財98件、合計105件におよぶ。そのうち東福寺所属の絵仏師・吉山明兆(きっさんみんちょう)は大部の禅宗画を数多く描き、代表作に近年大修理が完成した重要文化財「五百羅漢図(ごひゃくらかんず)」がある。
本展は、「五百羅漢図」現存全幅を修理事業後初公開するとともに、応仁の乱による戦火を免れた貴重な文化財の数々や、巨大伽藍にふさわしい特大サイズの仏像や書画類の優品も一堂に展観されるまたとない展覧会である。(※会期中展示替えあり)。
特別展「東福寺」
会期:2023年3月7日(火)~5月7日(日)
会場:東京国立博物館 平成館
時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日*ただし3月27日(月)と5月1日(月)は開館
観覧料:一般2,100円、大学生1,300円、高校生900円
お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
展覧会公式サイト:https://tofukuji2023.jp/
*京都会場での展示は、10月7日(火)~12月3日(日)