23.06.15 update

ジャニーズ史上最高のクオリティとスキルと囁かれるユニットの最後のオリコンチャート1位となったジャジーな曲 少年隊「まいったネ 今夜」

 日本歌謡界のアイドル史に名を残すジャニーズ事務所所属の少年隊がレコードデビューしたのは1985年12月12日だった。デビュー曲は「仮面舞踏会」。<少年隊>という呼び名は、もともとはジャニーズ事務所研修生であるジャニーズJr.に対する総称であり、錦織一清、植草克秀、東山紀之の3人で少年隊として活動が始まったのは、81年からだった。グループ結成当初のレコードデビュー以前には、近藤真彦や田原俊彦のバックダンサーなどを務めていた。また、82年にはレコードデビュー前にも関わらず、フジテレビ系の人気音楽番組だった「夜のヒットスタジオ」に単独ユニットとして出演しており、レコードデビューまでに、何と10回前後出演していたという。84年には、郵便貯金ホールにて単独でファースト・コンサートも開催しており、85年、まさに満を持してのレコードデビューだったわけである。じっくりと時間をかけて育てあげてからのデビューということからも、ジャニーズ事務所の力の入れようがうかがえる。

 錦織、植草、東山は、それぞれニッキ、カッちゃん、ヒガシの愛称で呼ばれ、特撮の戦隊ドラマよろしくレッド、イエロー、ブラックとイメージカラーも決まっていた。そういえば、86年に「仮面舞踏会」でNHK紅白歌合戦初出場を射止めトップバッターを飾ったとき、白組司会の加山雄三が曲名を「仮面ライダー」と誤って紹介したエピソードが思い出される。86年の初出場組には、荻野目洋子、大月みやこ、吉幾三、山川豊、そして紅組司会も務めた斉藤由貴がいる。少年隊は、93年まで連続8回出場している。

 レコードデビュー以降の少年隊の活躍にはめざましいものがあった。86年には、その後2008年まで続いたオリジナル・ミュージカル『PLAYZONE』が開演。日本レコード大賞、日本テレビ音楽祭などで最優秀新人賞を獲得。ちなみに86年のレコード大賞は、中森明菜「DESIRE-情熱-」で2年連続の大賞に輝いている。最優秀歌唱賞は北島三郎「北の漁場」、大賞ノミネート作品の金賞は、小林旭「熱き心に」、石川さゆり「天城越え」、テレサ・テン「時の流れに身をまかせ」、渡辺美里「My Revolution」、中山美穂「ツイてるねノッてるね」などが受賞しており、まだまだ歌謡曲が熱い時代だった。87年にはプロマイド年間売上の1位となり、93年度のゴールデン・アロー賞では演劇賞と大賞を受賞している。

 少年隊のシングルリリース曲ではデビュー曲の「仮面舞踏会」に続いて、「ダイヤモンド・アイズ」「バラードのように眠れ」「stripe blue」「君だけに」「ABC」「What’s your name?」「じれったいね」がオリコンチャート1位を獲得し、現在までで少年隊のオリコンシングルチャート最後の1位となった「まいったネ 今夜」は89年6月19日に14枚目のシングルとしてリリースされた。

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