昭和初期、ジャズの普及とともにはじまった“ジャズ喫茶”。この日本独自のレコード鑑賞文化は現在も全国に存在しますが、「ベイシー」は岩手県一関市に店を構えて50年。いつしか世界一のサウンドが聴ける聖地といわれ、マスターの菅原正二が生み出す“音”を求めて、日本のみならず世界中からジャズファン・オーディオマニアが訪れます。
マスター・菅原正二が50年にわたってこだわり抜いた唯一無二の音と、“ジャズな生き様”を炙り出すドキュメンタリー。監督は、86年に上京以来、芝浦ウォーターフロントを皮切りに、東京の夜に身を置く星野哲也。
出演は、菅原正二、島地勝彦、厚木繁伸、村上“ポンタ”秀一、坂田明、ペーター・ブロッツマン、阿部薫、中平穂積、安藤吉英、磯貝建文、小澤征爾、豊嶋泰嗣、中村誠一、安藤忠雄、鈴木京香、エルヴィン・ジョーンズ、渡辺貞夫(登場順)ほかジャズな人々。
マスター:菅原“Swifty”正二
1942年岩手県生まれ。早稲田大学在学中、「ハイソサエティー・オーケストラ」のバンド・マスター、ドラマーとして活動、TBSラジオ主催の「全国大学対抗バンド合戦」で3年連続全国優勝。1967年には、ビッグバンドとして日本初の米国ツアーを敢行した。「チャーリー石黒と東京パンチョス」のドラマーを務めたのち、1970年、郷里の一関に戻り、ジャズ喫茶「ベイシー」を開店。ジャズ・オーディオに独自のスタイルを確立し、幾多のジャズ・ジャイアンツやさまざまなジャンルの人物が世界中から「ベイシー」に集う。「Swifty(スウィフティー)」というニックネームは親交の深かった故カウント・ベイシーに命名されたもの。書籍、新聞、雑誌などへの寄稿が多数あり、著書に『ジャズ喫茶「ベイシー」の選択~ぼくとジムランの酒とバラの日々』(講談社)、『聴く鏡 一九九四-二〇〇〇』『聴く鏡Ⅱ 二〇〇六-二〇一四』(ステレオサウンド社)がある。
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公式HP :https://www.uplink.co.jp/Basie/