24.02.07 update

<麻布台ヒルズ>の地図のないミュージアム「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」2月9日(金)オープン!

 海外からの観光客に人気のある美術館は、草間彌生美術館、ジブリ美術館と並び、チームラボによる「デジタルアートミュージアム」のようである。お台場に「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」が2018年6月21日に開館し2022年8月31日に閉館するまで、世界160国以上の国と地域から230万人を超える来館者があり、ハリウッド俳優や海外の政治家などもお忍びで来館するなど、約50%が外国人という割合だった。

▲チームラボ《花と人、コントロールできないけれども共に生きる – A Whole Year per Hour》、《追われるカラス、追うカラスも追われるカラス:境界を越えて飛ぶ》© チームラボ

 2023年11月24日に開業した「麻布台ヒルズ」は、緑に包まれ、人と人をつなぐ「広場」のような街がコンセプトであるが、そこには、文化やアートの果たす役割は大きい。人々にとって心身ともに健康で豊かな都市生活を送るには、アートや文化は不可欠なのだ。かつて六本木ヒルズの最上階にも森美術館を設けたように、また溜池山王のアークヒルズには、クラシック音楽の殿堂・サントリーホールがあるように、森ビルの都市開発にとって文化&アートこそ、吸引力となっていることを実証してきた。

▲チームラボ《Walk, Walk, Walk: 探し、遠ざかり、また出会う》、《境界のない群蝶》© チームラボ

 満を持して、「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」が、2月9日(金)オープンする。お台場で体験した方もいらっしゃるだろうが、さらにパワーアップした50以上の作品群が複雑に関係しあい、刻々と変わる光の世界が拡がる。ここは天国のお花畑だろうかという錯覚に陥る空間もあれば、虚空の宇宙の中に放り込まれたような空間や、モノクロの世界、溶解する炎のような光が拡がる空間もある。従来の美術館のように章だてられたくくりはなく、次に何が映し出されてくるのか予測できないなかを彷徨うような面白さがある。テクノロジーによって一瞬一瞬変化する空間は、新鮮で刺激的だ。

 日比谷線神谷町駅5番出口から表示板の通りに歩けば、「麻布台ヒルズギャラリー」に隣接しているのでわかりやすい。百聞は一見にしかず。感性が刺激され、新たな感覚を味わえること間違いない。開館時間は10:00~21:00、休館日は第1・第3火曜日休館。チケット料金は大人3,800円~。
公式サイト:https://borderless.teamlab.art/jp/

映画は死なず

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