ファッションブランド「KENZO(ケンゾー)」創業者の髙田賢三が、新型コロナウイルスの合併症で亡くなったのは2020年10月4日、81歳だった。没後初の大規模回顧展「髙田賢三 夢をかける」が、7月6日(土)~9月16日(月・祝)の期間、東京オペラシティ アート ギャラリーで開催される。
髙田賢三は、60年代にフランスに移住し、斬新なアイディアで常識を打ち破るようなスタイルを次々に生み出した。そして1970年に自らのブランド「KENZO(ケンゾー)」を立ち上げ、1999年に去るまで第一線を走り続けた。ブランドを離れた後は、2004年アテネオリンピック日本選手団公式服装のデザインや、演出家宮本亞門氏による『蝶々夫人』(2019) の衣装を手掛けるなど、クリエーターとしての活動が続いた。
本展では幼少期、東京の文化服装学院で過ごした学生時代、パリに渡ってからの活躍、そして晩年の活動まで幅広く紹介し、髙田の人柄を語るトピックを織り交ぜながら、彼の魅力あふれる人生が紹介される。
国内外のコレクションから厳選されたオールド・ケンゾーの作品が一堂に会するとともに、髙田の代名詞ともいえる世界各地の民族衣装に着想を得た70~80代のフォークロア作品の展示、また集大成となったKENZOブランドでの最後のショー「30ans(トランタン)」の映像がデジタル化されダイジェストで紹介される。さらに髙田が20年間にわたり集めたリボンで制作したウェディングドレスも展示される。