2023年4月から設備メンテナンスのため長期休館していた三菱一号館美術館が、11月23日に再開館した。リニューアル・オープン最初の展覧会となるのは、本館のコレクションの核をなすアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864~1901)とフランスを代表する現代アーティストのソフィ・カル(1953~)の作品で構成された「不在」がテーマだ。
ロートレックは、生涯にわたり人間を凝視し、その心理にまで踏み込み、「不在」とは表裏の関係にある「存在」それ自体に迫る作品を描き続けた。一方ソフィ・カルは、「不在」をテーマにして、作家自身や家族の死にまつわる『自伝』や、額装写真の前面にテキストを刺繍した布が垂らされ、その布をめくると写真が現れる『なぜなら』などの代表的なシリーズ、美術館における絵画の盗難に端を発したシリーズ『あなたには何が見えますか』(2013年)やピカソ(作品)の不在を示す『監禁されたピカソ』(2023年)、さらに《フランク・ゲーリーの花束の思い出》(2014年)や映像作品《海を見る》(2011年)など、多様な創作活動を続けている。本展では、ソフィ・カルがオディロン・ルドンの《グラン・ブーケ(大きな花束)》に着想を得て制作、新たに同館に寄贈した作品も世界初公開となる。
再開館記念「不在」―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル
会期:2024年11月23日(土)~ 2025年1月26日(日)
会場:三菱一号館美術館
開館時間:10:00 ~18:00 金曜日と会期最終週平日、第2水曜日は20時まで※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日、12/31、1/1、ただし、[トークフリーデー の12/30]、1/13、1/20は開館
入館料:一般:2,300円/大学生:1,300円/高校生:1,000円
美術館サイト:https://mimt.jp/
展覧会サイト:https://mimt.jp/ex/LS2024
お問合せ :050-5541-8600 (ハローダイヤル)