23.04.14 update

戸塚祥太(A.B.C-Z)、加藤和樹らの出演で、20曲以上の生演奏で綴るビートルズのバンド創成期の青春物語 『 BACKBEAT(バックビート)』

 世界で最も有名なロックバンド、ビートルズは結成当初は5人編成だった。音楽ファンの間では有名な話かもしれない。本作は、20世紀を代表するロックバンド・ビートルズの創成期、ハンブルクで巡業していた時代を描いた1994年公開の伝記映画『BACKBEAT(バックビート)』を、イアン・ソフトリー監督が自ら舞台化した作品で、日本では2019年に初上演され、大きな反響を呼び、今回、満を持しての再演となった。

 当時のベーシストでありながら、ビートルズのメジャーデビューを待たずして袂を分かつことになるスチュアート・サトクリフと、学生時代からの親友であり、画家としての才能も持つスチュアートの芸術的センスに惚れ込み敬愛していたジョン・レノンにスポットを当て、ジョージ・ハリスン、ポール・マッカートニー、そしてビートルズの前身であるクオリーメン時代のドラマーであるピート・ベスト(リンゴ・スターはピートの退団後、ビートルズのメンバーとなる)の青春物語の光と影が、20曲を超える楽曲の生演奏でみずみずしく、ドラマチックに描かれる。

 スチュアート・サトクリフを演じるのは、A.B.C-Zのメンバーであり、舞台、映画、バラエティと幅広いステージで、多彩な色調の魅力を発揮している戸塚祥太。ジョン・レノンには、ミュージカル、ストレートプレイなどの生の舞台で豊かな情感で観客を魅了しつつ、映像作品でも活躍中の加藤和樹。ジョージ・ハリスンを演じるのは、グループ活動に加え、単独でも数多くの舞台で輝きを放っている辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)。当時はギターを弾いていたポール・マッカートニーには、アンダーグラウンドの精神を持つオルタナティヴ・ロックバンドのFUZZY CONTROL(ファジィ・コントロール)のヴォーカル&ギタリストであり、バンド活動の他、DREAMS COME TRUE、稲葉浩志などのサポートメンバーとしても活動しているJUON。ドラムのピート・ベスト役には、俳優、ダンサーとして『シスター・アクト~天使にラブソングを~』『タイタニック』『ウエスト・サイド・ストーリー』など舞台を中心に活動している上口耕平。2019年の初演時に見事なサウンドを披露してみせた、まさに〝令和のビートルズ〟メンバーが再結集する。

 スチュアートと運命的な出会いをして恋に落ちる写真家のアストリッド・キルヒヘル役は、元宝塚歌劇団雪組トップ娘役で、退団後もミュージカルを中心に活躍を続ける愛加あゆが務め、さらに、1966年のビートルズ初来日公演の際には前座を務めた後、内田裕也と共にステージの真下という最も間近で貴重なビートルズの生演奏を体感している歌手で俳優の尾藤イサオも初演時に続いて出演。79歳の尾藤のライブでの歌唱も楽しみだ。

 本作の翻訳・演出は、日本初演時に続き、石丸さち子が手がける。石丸は蜷川幸雄のもとで演出助手として研鑽を積み、ミュージカル『Color of Life』や『スカーレット・ピンパーネル』など再演を重ねる上質な舞台作品を誕生させ、現在も、現代作家から古典まで、ストレートプレイからオリジナル・ミュージカルまで幅広く作品を創り出している。音楽監督を務めるのも初演時と同じく森大輔。自身のアーティスト活動に加え、久保田利伸、氷川きよし、MISIA、松下洸平をはじめとする多くのアーティストへの楽曲提供、さらに、舞台の音楽監督や歌唱指導など多方面で活躍している。また、石丸によるオリジナル・ミュージカル『ひりひりとひとり』の音楽も手がけ、相性抜群の2人のクリエイターによる再演は、よりロック感が極まった、熱い舞台になっているはずだ。 

 生演奏のサウンドにのせて綴られる伝説の青春物語に、ビートルズ世代も、ビートルズを知らない若い世代も、いつの間にか、ビートを刻み始めるに違いない。観劇後には、改めてビートルズのレコードを聴きたくなるだろう。

作:イアン・ソフトリー スティーヴン・ジェフリーズ
翻訳・演出:石丸さち子
音楽監督:森大輔
出演:戸塚祥太(A.B.C-Z) 加藤和樹
辰巳雄大(ふぉ~ゆ~) JUON(FUZZY CONTROL) 上口耕平
愛加あゆ
鍛治直人 東山光明 西川大貴 加藤将 工藤広夢
尾藤イサオ


<プレビュー公演>
〔公演日程〕4月23日(日)
〔会場〕江戸川区総合文化センター 大ホール
〔問〕チケットスペース03-3234-9999(平日10:00~12:00/13:00~15:00)
   江戸川区総合文化センター03-3652-1106(9:00~21:30)

<兵庫公演>
〔公演日程〕4月28日(金)~5月3日(水・祝)
〔会場〕兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
〔問〕芸術文化センターチケットオフィス0798-68-0255(10:00~17:00 月曜休み※祝日の場合は翌日)

<熊本公演>
〔公演日程〕5月6日(土)~5月7日(日)
〔会場〕市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館) 大ホール
〔問〕ピクニックチケットセンター050-3539-8330(平日12:00~15:00)

 <大阪公演>
〔公演日程〕5月20日(土)~5月21日(日)
〔会場〕枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホール
〔問〕キョードーインフォメーション0570-200-888(11:00~18:00)
枚方市総合文化芸術センター本館072-845-4910

<東京公演>
〔公演日程〕5月24日(水)~5月31日(水)
〔会場〕東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
〔問〕チケットスペース03-3234-9999(平日10:00~12:00/13:00~15:00)


   

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