本作は、アメリカ同時多発テロ事件の首謀者の一人として拘束されたモハメドゥによる手記をもとにした社会派ドラマ。黒く塗りつぶされた衝撃の<手記>は、アメリカの闇と人権問題を描く。ジョディ・フォスター、ベネディクト・カンバ―バッチ、タハール・ラヒム、シャイリーン・ウッドリー、ザッカリー・リーヴァイらの演技対決も見ものだ。
<STORY>
2005年、弁護士のナンシー・ホランダー(ジョディ・フォスター)はアフリカのモーリタニア出身、モハメドゥ・スラヒ(タハール・ラヒム)の弁護を引き受ける。9.11の首謀者の1人として拘束されたが、裁判は一度も開かれていない。キューバのグアンタナモ収容所で地獄のような投獄生活を何年も送っていた。ナンシーは「不当な拘禁」だとしてアメリカ合衆国を訴える。時を同じくして、テロへの“正義の鉄槌”を望む政府から米軍に、モハメドゥを死刑判決に処せとの命が下り、スチュアート中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)が起訴を担当する。真相を明らかにして闘うべく、両サイドから綿密な調査が始まる。モハメドゥから届く手紙による“証言”の予測不能な展開に引き込まれていくナンシー。ところが、再三の開示請求でようやく政府から届いた機密書類には、百戦錬磨のナンシーさえ愕然とする供述が記されていた──。
2021年10月29日(金) TOHOシネマズ 日比谷他全国ロードショー
監督:ケヴィン・マクドナルド
出演:ジョディ・フォスター ベネディクト・カンバ―バッチ タハール・ラヒム シャイリーン・ウッドリー ザッカリー・リーヴァイ
原作:モハメドゥ・ウルド・スラヒ『グアンタナモ収容所 地獄からの手記』(河出書房新社刊)
配給:キノフィルムズ