北原 伸紀 (箱根 ゆとわ 支配人)
さまざまな過ごし方のできるホテルライフ
「箱根 ゆとわ」は箱根登山鉄道の終着駅「強羅」から平坦な道を歩いて5分。アップダウンの多い強羅にしては、歩きやすい立地です。もともと某損害保険会社の研修、宿泊所だった施設をリノベーションして2019年8月11日にオープンしました。ホテル名の「ゆとわ」は、「あなた(You)」と大切な人を結ぶ「輪」でありたいという願いを込めたものです。読書スペースや、ドリンクコーナー、キッズスペースや足湯など、お客様それぞれがお気に入りの場所で、ゆっくり自由に過ごしてもらえるのが当ホテルの特徴です。ライブラリーには、漫画から英文の書籍、子供向けの絵本など約700冊が備えてあり、ラウンジでフリードリンクを召し上がりながら読書を楽しむことができます。子供たちが喜ぶ遊戯道具やゲームなどもありますので退屈しません。箱根といえば単に温泉に浸かっておいしい食事をするだけ、というイメージがありますが、「ゆとわ」では様々な楽しみ方ができます。
私自身は、2024年の1月16日に当ホテルの支配人に就任しました。前任の支配人から引き継ぎの挨拶回りを終え、毎日が身の引き締まる思いです。ホテルが開業しこれからという時に新型コロナ感染症の影響を受けましたが、そんな中、前支配人が「ワーケーション」というホテルの普段使いを提案し、法人利用が活発になりました。一方では欧米からの観光客を招くため、小田急グループの役員の紹介もあって旅行会社等々からのインバウンドが拡大したのです。現在80%の稼働率を維持しています。その財産を守っていくことが大切ですが、コロナ禍の影響で社員のモチベーションをケアするのも大事な役目です。それにはコミュニケーションを取りながら、居心地の良い職場にすることに最も力を入れています。社員が楽しく働ければ、お客様へのおもてなしの気持ちも高まると信じています。結果としてホテルを成長させていくことが私の務めだと感じています。やはり、人です。