20.08.24 update

長谷川町子生誕百年「長谷川町子記念館」がオープン

『サザエさん』『いじわるばあさん』『エプロンおばさん』などの人気漫画の原作者・長谷川町子さん(1920~1992)。生誕100年の節目にあたる本年7月、長谷川町子美術館の向かいに分館「長谷川町子記念館」が誕生した。長谷川町子記念館では、『サザエさん』『いじわるばあさん』『エプロンおばさん』の三大作品の世界観が感じられるコーナーのほか、長谷川町子さんが描いたさまざまな作品や人となり、そして仕事の全貌を知ることができる常設展示室がある。また、年に4回展示替えがされる企画展示室では、あらゆる角度から漫画家長谷川町子の仕事を紹介する企画展を開催する。

 長谷川町子美術館は姉の毬子さんと共に蒐集した美術品を公開することを目的に1985年に開館。日本画311点、洋画250点、工芸品195点、彫塑32点、総数788点を所蔵しており、年数回の収蔵コレクション展を開催している。生誕100年にあたる本年は、蒐集に携わった1992年(町子没年)までの作品を三回に分けて紹介する展覧会が開催される。漫画家としての仕事のみならず、美術品に対する鋭い審美眼や美術品への強い愛情をもった長谷川町子の美の世界を知る機会になるだろう。

長谷川町子記念館外観
長谷川町子記念館常設展示室「町子の作品」

次回展覧会のお知らせ

長谷川町子美術館
展覧会名:長谷川町子生誕百年記念 収蔵コレクション展「長谷川町子が愛したものたち Ⅱ」
本展では特に速水御舟、横山大観、小倉遊亀、杉山寧、平山郁夫らの優れた日本画の数々と、13代今泉今右衛門、13代酒井田柿右衛門、6代清水六兵衛門などの陶芸品 など約50点に作品が展示されます。

長谷川町子記念館/企画展
展覧会名長谷川町子生誕百年記念「漫画原画にみる1964東京五輪」
1964年頃、「朝日新聞朝刊」に「サザエさん」を連載し、『サンデー毎日』には「エプロンおばさん」や「いじわるばあさん」を連載・掲載していた長谷川町子さんが、当時の世相や人々の感覚をいきいきと描いた原画が紹介される。

会期:2020年10月10日(土)~2021年1月11日(月・祝)
開館時間:10時~17:30(受付締切16時30分)
入館料 :一般900円、65歳以上800円、大学・高校生500円、中学・小学生300円 
*美術館・記念館の両館を観覧可能
休館日:毎週月曜日(ただし、11月23日は開館、11月24日は休館)、年末年始
お問い合わせ:一般財団法人 長谷川町子美術館 ℡03-3701-8766
公式サイトhttps://www.hasegawamachiko.jp/

*一度に多くの方が集中しないよう、当面入館者数を調整しています。詳しくはHPをご高覧ください。

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