「森ビル デジタルアートミュージアム:チームラボボーダレス」は、2018年6月、東京・お台場にオープンした。爾来世界160国以上の国と地域から230万人を超える来館者を記録している。ハリウッド俳優や海外の政治家などにも人気で、様々なジャンルの著名人が訪れており、来館者も50%が外国人という割合だ。
「チームラボボーダレス」は他のミュージアムのように館内には順路やマップがない。広い館内に刻々と変化するデジタルアートが映し出され、その美しさに感動した来館者のSNSで瞬く間に広がり、開館から1年後の2019年には、最も来館者の多い美術館(単一・アートグループ)に認定された。
残念ながら、今月末の31日にはお台場の「チームラボボーダレス」は閉館となるが、2023年竣工予定の森ビル株式会社「虎ノ門・麻布台プロジェクト」の中にオープンすることが8月24日発表された。
「虎ノ門・麻布台プロジェクト」は、緑に包まれた敷地に、人と人の営みをシームレスにつなぐ街づくりを目指し、自然と調和した環境の中で、多様な人々が集い人間らしく生きられる新たなコミュニティが形成されるという。その麻布台プロジェクトに「境界のない一つの世界の中で、さまよい、探索し、発見する」を継承しながら、世界の人々を魅了するデジタルアートミュージアムが出現する。
近年国際都市の競争は激化し、東京は「世界の都市総合ランキング2021」の資料などを見ると、「文化・交流」の面で、ロンドン、ニューヨークから差をつけられている感がある。新たな「チームラボボーダレス」が都心部に誕生することで、国際都市・東京の魅力の創出につながることが期待される。