25.10.23 update

「検車区高砂車庫」という名の広大な車両基地がある「京成高砂駅」は京成電鉄の要衝だった

 京成高砂駅は、京成本線、京成押上線、京成金町線、北総線の4路線が乗り入れるターミナル駅だ。

 北口を出て線路沿いに歩いていくと、5、6分ほどで京成電鉄の「検車区高砂車庫」に辿り着いた。車両の安全運行と、保守には欠かせない重要な拠点となっているところだ。途中オレンジの作業服を着た整備員の方たちに出くわしたが、彼らが車両の点検や整備、清掃をして快適な運行の根幹を支えているのだ。

 ホームの様子を見ていると、車掌や運転手の交替している様子が伺えた。そういえば駅周辺では、制服を着た乗務員の姿もみかける。「京成高砂駅」は、京成電車の大切な拠点なのだろう。

▲塀に囲まれた「検車区高砂車庫」の内部は見えないが、東側から広い車庫エリアが覗ける。(オレンジ色のユニフォームの皆さんは京成電鉄提供)


 駅の構内には、1911年にアメリカのカーネギー鉄鋼会社で製造されたレールが飾られている。1912年(大正元年)11月3日の押上~柴又間の開通から44年間レールとして使われ、その後1955年(昭和30)3月から41年間はホーム上の屋根の支柱として活躍して来たものである。コンコースの拡張、エスカレーター工事にともない惜しまれて引退したが、陰の力となったレールがモニュメントとして飾られている。構内にあったスタンプを記念に捺印し、旧3200形(1964-2007)と2025年にデビューした新3200形の塗り絵の下絵も窓口でいただいた。

 ホームのエスカレーターの壁には、「スカイライナー」や「京成3500形」「北総7300形」などの様々な車両の写真が飾られていた。改札窓口で尋ねると、鉄道写真好きな京成高砂駅の駅員さんが自ら撮影したもので、またレールのモニュメント前のパネルは、子どもたちが電車の窓から顔を覗かせて撮影できるようにした、手づくりのものだという。 写真に気づき、質問されたのがたいそう嬉しかったのか、「駅も特徴を出すようにしているんです」と、駅員さんは満面の笑みを浮かべて答えてくれた。

▲京成高砂駅は、乗り換えなしで京成本線を利用するのが最も一般的で、上野駅を起点に乗車時間は約20~30分。構内にあるアンテナショップ「こしじ家」では、柴又の老舗「コシジ洋菓子店」の人気の商品「下町のチーズケーキ」なども売られている。







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