松竹大船撮影所のプロデューサーとして小津安二郎の『早春』から『秋刀魚の味』まで6作品を手がけた山内静夫。父の里見弴(さとみとん)と小津は、公私にわたって親しい付き合いがあり、その傍らにはいつも四男の山内静夫の姿があったと言われる。
山内は、松竹退社後も鎌倉の文化芸術振興に尽力し鎌倉を愛した文化人であった。2021年夏、96歳の生涯を終えた山内静夫氏を偲び、「松竹大船撮影所」の歩みを辿る企画展が、鎌倉市川喜多記念館で開催されている。
小津作品以外から山内が製作した代表的な2作品の『渦』『利休』の他、『早春』『秋日和』『青春残酷物語』『夜叉ケ池』『キネマの天地』『砂の器』『東京ウィンドオーケストラ』『恋人たち』『滝を見にいく』などが上映される。
企画展 追悼・山内静夫 松竹大船撮影所物語
会期:開催中~6月12日(日)
会場:鎌倉市川喜多映画記念館(鎌倉市雪ノ下2-2-12)
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(5月2日は開館)