23.03.23 update

『ピアノ・レッスン』『木靴の樹』など世界の傑作でミニシアター・ブームを担った川喜多和子が愛した映画を鑑賞する

 日本の映画界に多大な貢献をもたらした川喜多長政・かしこ夫妻の一人娘の川喜多和子(1940~1993)は、両親の設立した東宝東和とは違う立ち位置で、素晴らしい映画を日本に紹介してきた。

〝傑作を世界から運ぶ〟をスローガンに、古典的名作から新世代の作品まで多彩な映画を紹介するフランス映画社を設立(1968年)した柴田駿(はやお)とともに、「BOW(バウ)シリーズ」(Best films of the World)を開始し、それらの作品は、映画館の個性に合わせて上映するミニシアターブームの一翼を担ったのである。

 残念ながら1993年、カンヌ映画祭から帰国してまもなく急逝、53歳という若さだった。「川喜多和子は映画の自由、自由の映画を求める者たちのジャンヌ・ダルクだった」とは盟友・大島渚監督が和子の葬儀で読んだ弔辞の一節である。和子は多くの映画人を支える存在だったのだ。

 鎌倉市川喜多映画記念館では、没後30年となる本年、企画展「BOWシリーズの全貌─没後30年 川喜多和子が愛した映画」が開催されている。

 あわせて『ピアノ・レッスン』『家族の肖像』『ピクニック』『ラ・ジュテ』『冬の旅』『ナイト・オン・ザ・プラネット』『木靴の樹』『ブリキの太鼓』(劇場公開版)『ミツバチのささやき』『東京画』『火まつり』『夢みるように眠りたい』が上映されるとともに、4月15日(土)と6月3日(土)にはトークイベントも開催される。

 展示資料として、アラン・ドロンや野上照代などとの幅広い交友関係を物語る写真も興味深い。

▲来日したアラン・ドロンと(1963年)

 

▲ゴダール初来日時(1966年)左からマリナ・ヴラディ、和子、依田義賢、ジャン=リュック・ゴダール

 

 またシネマウィーク(5月1日~7日)では『劇場版 荒野に希望の灯をともす』『瀬戸内寂聴 99年生きて思うこと』『ケイコ目を澄ませて』、シネマウィーク(6月6日~11日)には、『戦争と女の顔』『カモン・カモン』『ミセス・ハリス、パリへ行く』が上映される。

会期は、3月18日(土)~6月25日(日) 開館時間9:00~17:00(入館は16:30まで) 月曜日休館(5月1日は開館)

 

 

映画は死なず

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