22.08.02 update

「鉄道美術」の名作、話題作、問題作が一堂に会する「鉄道と美術の150年」が10月8日(土)開幕

 明治5年(1872)に新橋─横浜間で開業した日本の鉄道は、今年150周年を迎える。奇しくも「美術」と言う語が初めて登場したのも明治5年。鉄道と美術の150年を歴史、政治、社会、戦争、風俗のあらゆる視点から読み解く「鉄道と美術の150年」が東京ステーションギャラリーで開催される。
 鉄道開業前後には、多くの絵師たちが錦絵に汽車や駅の絵を描き、洋画家も日本画家もモチーフとして鉄道を取り上げるなど、鉄道と美術は、日本の近代化の流れに寄り添い、150年の歩みを続けてきた。

 河鍋暁斎の『地獄極楽めぐり図』から「極楽行きの汽車」、近年発見され話題となった鉄道構造物「高輪築堤」を描いた小林清親の《高輪牛町朧月景》、歌川広重<三代>の代表作《横浜海岸鉄道蒸気車図》など、明治美術史上名高い作品が出展される。

河鍋暁斎『地獄極楽めぐり図』より「極楽行きの汽車」1872年、静嘉堂文庫美術館
画像提供:静嘉堂文庫美術館/DNPartcom *展示期間:10/8~11/6

 また、五姓田義松《駿河湾風景》、都路華香《汽車図巻》、赤松麟作《夜汽車》、川上涼花《鉄路》、梶原緋佐子《帰郷》など、近現代鉄道絵画の傑作が勢ぞろいする。さらに、個性的な現代アートと写真家たちによる多彩な作品群も見逃せない。

赤松麟作《夜汽車》1901年、東京藝術大学

 

展覧会名:鉄道と美術の150年
会期:2022年10月8日(土)〜2023年1月9日(月)*会期中一部展示替えあり
会場:東京ステーションギャラリー(千代田区丸の内1-9-1)
時間:10:00~18:00(金曜日~20:00)*入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日(10月10日、1月2日は開館)、10月11日、12月29日~1月1日
入館料:一般1,400円、高校・大学生1,200円、中学生以下無料
*障がい者手帳等持参の方は100円引き(介添者1名は無料)
*新型コロナウイルス感染拡大防止のため開催内容が変更になる場合あり

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