ソ・ジソブが主演と聞けば、食指が動く韓国ドラマファンも多いのではないだろうか。ソ・ジソブの名を知らしめた主演ドラマ「ごめん、愛してる」(04)、その後、「カインとアベル」(09)、「主君の太陽」(13)、「オー・マイ・ビーナス」(15)など、メロドラマやラブコメで毎回違う顔を見せてくれる俳優だ。モデル出身で、その鋭い眼差しで見つめられたらタジタジになってしまう女性ファンも多いことだろう。そんなソ・ジソブが今回演じるのは、密室殺人事件の容疑をかけられたIT企業の社長、ユ・ミンホ。もう一人の主役は、ユ・ミンホの弁護を担当することになった、敏腕弁護士ヤン・シネ。演じるキム・ユンジンは、日本でも大ヒットした映画『シュリ』(99)や、『国際市場で逢いましょう』(14)、米国ドラマ「LOST」(04~10)で早くから海外でも活躍する俳優として地位を確立してきた演技派だ。
IT企業社長のユ・ミンホの不倫相手、キム・セヒ(ナナ)が、密室のホテルで殺された。事件の第一容疑者となったミンホは、潔白を主張し、100%無罪を勝ち取ると誉れ高い敏腕弁護士のヤン・シネを雇う。彼女は有罪を無罪に替える有能な弁護士と言われ、無罪を立証するため、隠さずすべてを話すようにミンホに詰め寄る。セヒが殺されたのは、以前に起きた一つの交通事故が関係しているかもしれないということをミンホから告げられるのだ。そこに、行方不明になった息子を探す父親ハン・ユンソク(チェ・グァンイル)と、殺されたセヒとの思わぬ出会いがからむ。事件の真相を、敏腕弁護士、ヤン・シネが追い詰めていくが、ミンホも負けてはいない。さて、解明されていく真実に最後まで目を離せない…。
「アクション以上にエネルギーを使った」というソ・ジソブの、極限の感情を、わずかな表情の変化で表現する繊細な演技が見もので、スリラージャンル初挑戦で新境地をつかんだ。キム・ユンジンは、台本を閉じた瞬間に出演を決めたほど本作に惚れ込み、「俳優生活の中で、これほどまでに考えて役作りをしたのは初めて」と語るほど、入念なリハーサルを実施した。密室殺人事件の被害者を演じたナナは、アイドルグループ「AFTERSCHOOL」のメンバーとしてデビューした歌手でありモデル。不審死を遂げる重要な役どころを演じ、作品に深みを与えている。
製作は、韓国映画界を代表するヒットメーカーとして支持を集めるリアライズピクチャーズ。韓国興行収入初登場第一位を獲得した。
ソ・ジソブ、キム・ユンジン、ナナ、チェ・グァンイルと、実力派俳優たちの演技合戦が見逃せない。
配給:シンカ
©2022 LOTTE ENTERTAINMENT & REALIES PICTURES All Rights Reserved.
6月23日(金)シネマート新宿、シネスイッチ銀座、グランドシネマサンシャイン池袋、YEBUSU GARDEN CINEMA,シネマート心斎橋他全国順次ロードショー