住友コレクションの中から桃山・江戸時代前期の「やまと絵」が一挙公開される企画展「歌と物語の絵 ─雅やかなやまと絵の世界」が、6月1日(土)~7月21日(日)の期間、泉屋博古館東京で開催されます。
「伊勢物語」「源氏物語」「平家物語」など、現代に読み継がれる和歌や古典文学を素材とした絵巻や屏風が展示されます。平安時代から鎌倉時代にかけて多く生まれた王朝物語や合戦物語のなかでも、近世に人気のあった三つの物語は、屏風の大画面の特徴を生かした視覚効果の高い物語絵です。本展では、画題はもちろん、画派も構成も異なる三作例を目にすることができます。
和歌の名手「三十六歌仙」は平安時代中期に藤原公任がそれ以前の歌人を選んだものとされ、神聖な姿で描かれましたが、中世以降自由な表現が拡がり、歌作りに悩んだり、色目をつかったりする人間くさい歌仙が描かれるようになりました。寛永の三筆の一人に数えられる松花堂昭乗による書や和歌は味わい深いものがあります。
特に、3点の物語絵屏風は文化財用高精細スキャナーで撮影した拡大画像が展示されるので、ガラス越しでは見つけにくい表情や仕草、四季折々の自然など、古典文学をより深く味わい、雅やかで華麗、ユーモアもある世界に誘われることでしょう。
企画展 歌と物語の絵 ─雅やかなやまと絵の世界
会期:6月1日(土)~7月21日(日) *会期中展示替えあり
開館時間:11:00~18:00 *金曜日は19:00まで開館 入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日、7月16日(火) *7月15日(月)は開館
入館料:一般1,000円、高大生600円、中学生以下無料
会場:泉屋博古館東京(港区六本木1-5-1)
お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)