第158回直木賞受賞作の『銀河鉄道の父』が映画化され、来年のGWに公開される。2023年は、宮沢賢治の没後90年の年である。
主演に役所広司、共演に菅田将暉、森七菜。監督は『八日目の蝉』『いのちの停車場』などの成島出が監督を務める。そして、宮沢賢治の母に坂井真紀、祖父に田中泯、弟に豊田裕大など宮沢家の家族が決定した。
不安定で激動の時代に、人の心に生きる力を与えてくれる珠玉の一本だ。配給はキノフィルムズ。
出演者コメント
◆坂井真紀
イチは、「人というものは、人のために何かしてあげるために生まれてきたのです」と、子供たちに言葉をかけていたそうです。母というものはどの時代でも、子供を思う気持ち、家族を思う気持ちは、変わらないものです。イチの心を通して見つめた宮沢家は、暖かくて色鮮やかで愛おしくて、「なるほどな」と頷きながら、宮沢賢治の数々の作品を思い出しました。そして、成島組、役所広司さんとの時間は、私の一生の宝物になりました。
◆田中泯
銀河の星々はすべて主役だと思うが、賢治の祖父であり政次郎の父でもあった男、喜助の死に到る迄の振る舞いに心込めて没入したのでした。はかり知れない人の一生を映画の画面では数度の登場で皆様に感じ取って頂く、何とも不遜で無謀な存在でしょう。撮影されていない祖父喜助のカラダの余白に思い巡らすことが僕の楽しみではありました。楽しかったぁ〜。ありがとうありがとう!
◆豊田裕大
宮沢賢治の弟・清六を演じました。自分の意志を貫き自由に生きる兄に魅了され翻弄されながらも、愛し支えていく宮沢家の一員になれれば、とそんな想いで現場にいました。また実際に作品に参加してみて、今も昔も家族の本質的な姿は変わらないと実感しました。それと同時に愛おしく温かい奇跡の連続で、自分は生きているのだと改めて再確認できました。多くの方にこの映画が届くことを祈っています。