甲斐荘楠音(かいのしょう・ただおと)(1894~1978)は、大正期から昭和初期にかけて日本画家として活動し、戦前の画壇で高い評価を受けるも、1940年頃には画業を中断し、映画業界に転身したという異色の芸術家である。
デカダンス薫る大正画壇の異才にして、昭和の時代劇の陰の立役者でもあり、芝居を愛し自らも演じることがあったという趣味人にして数寄者。
甲斐荘の妖艶な絵画作品はよく知られているが、本展では、昭和初期の傑作《春》がニューヨークのメトロポリタン美術館から凱旋する。その他にスクラップブック・写真・写生帖・映像・映画衣裳・ポスターなど、甲斐荘に関する作品や資料が展示される。
東京の美術館では初となる26年ぶりの過去最大スケールの回顧展。甲斐荘楠音の全貌に触れることができる展覧会である。
甲斐荘楠音の全貌 絵画、演劇、映画を越境する個性
会期:2023年7月1日(土)~8月27日(日) 会期中展示替えあり
会場:東京ステーションギャラリー
休館日:月曜日(7/17・8/14・8/21は開館)、7/18(火)
開館時間:10:00~18:00(金曜日は20 :00まで) *入館は閉館30分前まで
入館料:一般1400円、高校・大学生1200円、中学生以下無料
HP : https://www.ejrcf.or.jp/gallery/
お問い合わせ:03-3212-2485