有楽斎こと織田長益は天文16年(1574)に織田信長の弟として生まれました。武将として活躍し、晩年には京都・建仁寺の塔頭「 正伝院」を再興、隠棲します。正伝院内に有楽斎が建てた茶室「如庵」は国宝に指定され、現在は愛知県犬山市の有楽苑内にあり、各地に如庵の写しが造られています。正伝院は明治時代に「 正伝永源院」と寺名を改め、いまに至るまで有楽斎ゆかりの貴重な文化財を伝えています。
天正10年(1582)に起きた本能寺の変では、二条御所に籠る長益の主君・信忠(信長の長男)が自害したにもかかわらず、長益は御所を脱出したことから、京の人々には「逃げた(男)」と揶揄されました。さらにその後、信雄(信長の次男)に仕え、徳川家康と豊臣秀吉の講和を調整するなど存在感を示したものの、信雄が改易されると今度は秀吉の御伽衆に加わり、関ヶ原の戦いでは東軍として参戦し、戦後も豊臣家に仕えましたが、大坂夏の陣の前には家康の許可を得て主君から離れました。
信長、秀吉、家康の三天下人に仕えて時流を乗り切り、晩年を京で過ごした織田有楽斎。本展は、2021年に400年遠忌を迎えた織田有楽斎にスポットをあてた展覧会です。
「四百年遠忌記念特別展 大名茶人 織田有楽斎」
会 期:2024年1月31日(水)~3月24日(日)
会場:サントリー美術館 (港区赤坂9-7-4東京ミッドタウン ガレリア3階)
開館時間:10:00~18:00
※金・土および2月11日(日・祝)、22日(木)、3月19日(火)は20時まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
休 館 日:火曜日(3月19日は20時まで開館)
入 館 料:(当 日 券)一般1,600円、大学・高校生1,000円、中学生以下無料
お問い合わせ:03-3479-8600
美術館ウェブサイト:https://www.suntory.co.jp/sma