24.01.19 update

茨城県近代美術館「英国キュー王立植物園 おいしいボタニカル・アート 食を彩る植物のものがたり」

 花や植物を緻密に描くボタニカル・アート(植物画)は、薬草学や植物学の科学的研究を目的として発展してきたもので、カメラがない時代、植物を視覚的に記録する貴重なツールでした。優れた植物画家が精魂込めて描いたボタニカル・アートは、繊細で美しく観る者を感動させます。
 本展では、キュー王立植物園のコレクションから、野菜や果物、茶、コーヒー、ハーブ、スパイスなどの食用となる植物に焦点を当て、まさに目にもご馳走ともいうべき「おいしいボタニカル・アート」が展示されます。

 さらに、ジョージ王朝時代(1714~1837)のティー・セッティングや、続くヴィクトリア朝のダイニング・テーブルを再現したテーブル・セッティングや、18世紀頃の古いレシピやヴィクトリア朝の主婦のバイブルといわれた『ビートン夫人の家政読本』などイギリスの食に関連した資料も展示もされ、イギリスの歴史や食文化にも触れることができる展覧会です。

ジョゼフ・ヤコブ・リッター・フォン・プレンク 《 カリフラワー 》 1788 〜 1803 年頃 キュー 王立植物園蔵 ©️RBG KEW
ウィリアム・フッカー《リンゴ「デヴォンシャー・カレンデン」》1818 年 個人蔵 Photo Michael Whiteway
英国キュー王立植物館 ©RGB KEW 1841年に開園したキュー王立植物園(Royal Botanic Gardens, Kew 以下キュー)はイギリス王室ゆかりの庭園であると同時に、植物学の分野では世界屈指の研究機関である。ロンドン南西部に広がる132haの広大な敷地内には3万種以上の植物が植えられ、約22万点のボタニカル・アート、700万点以上の植物標本という膨大なコレクションを収蔵している。キューは、数世紀にわたって世界中にプラントハンターを派遣して植物を採集し、その情報をボタニカル・アートとして記録し、蓄積してきた。現在、キューは名実ともに世界最大級の植物園であり、2003年にはユネスコ世界遺産に登録されている。

英国キュー王立植物園 おいしいボタニカル・アート 食を彩る植物のものがたり
会期: 2024 年2月23 日(金・祝)~4月14日(日)
休館日:3月18日(月)、3月25日(月)、4月1日(月)、4月8日(月)
水戸の梅まつり期間中(2/10~3/17)は、本展は無休
会場:茨城県近代美術館
入場料:一般1,210円/満70歳以上600円/高大生1,000円/小中生490円
※春休み期間を除く土曜日は高校生以下無料 ※障害者手帳・指定難病特定医療費受給者証等をご持参の方は無料 ※3月16日(土)は満70歳以上の方は無料
HP:https://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/
お問い合わせ:029-243-5111

映画は死なず

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